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共謀罪法案の政治 「政党」とはなにか
2006-06-02 18:45:44
「共謀罪で与党が民主案を丸のみ、今国会成立の可能性も」とのニュースが飛び交い緊張が走りましたが、6月2日時点で、民主党が小沢党首の意向もあって踏みとどまったようです。
国会の議席数だけでいえば、与党と民主党で何でもできます。
「政党」を見抜き、正しい選択をしなければ、とんでもないことがいつ起ってもおかしくない状況です。
「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案をめぐり、与党が民主党案「丸のみ」の方向に動いたのは、今月下旬に小泉首相の訪米も控えて、継続審議の状態でブッシュ大統領に会うのはまずいと考えたようです。
もともと共謀罪については行為を裁くというこれまでの刑法体系を根本的に改変し、思想、内心を裁く法律を創設することが支配層の眼目でした。
支配層にとって、政府案の対象犯罪619が民主党修正案で306に減っても刑法の原理転換を果たすことが眼目ですから、決定的な問題ではありませんでした。
民主党は、「共謀罪」について、「すでに締結した国際条約に基づいてテロ組織や組織的犯罪集団に厳罰を設けること自体については当然であると考え、これを容認」するという立場をとっていました。
一見もっともらしいようですが、テロ組織や組織的犯罪集団の処罰になぜ犯罪前の「合意」という内心を広く処罰することが、必要なのか――問題の核心に対する態度があいまいです。
民主党は、日米安保でも憲法「改正」問題でもその基本的立場は自民党と変わりません。
戦力不保持と交戦権否認を定めた九条二項の削除や集団的自衛権の行使を認めるべきだという基本的立場はおなじです。
新自由主義的構造改革については、小泉政権と「改革競争」を行うと宣言し、民主党の「対案路線」とは、同じ方向で改革のスピードを競い合うことです。
「政党」とはなにか。
「資本主義社会における階級闘争の発展の産物、共通の理念と政策で結合される階級のもっとも活動的な分子の結集体。
資本主義社会では、この社会の基本的階級の利益を代表するブルジョア政党とプロレタリア政党、及び中間諸階級を代表する小ブルジョア政党に大別される」
(『社会科学辞典』新日本出版社1978)
「政党」の具体的な行動を見る場合、誰の利益を代表し、誰のために働いているかを見抜くことが、大切です。
同じ自民党の中でも、小泉・竹中に代表されるブルジョアのうちの多国籍大企業の利益代弁者もいれば、綿貫、亀井らに代表される開発主義国家時代の旧い大企業や周辺小ブルジョアの利益を代弁するいわゆる「抵抗勢力」もいます。
グローバル資本主義時代の財界の主流は、「民主党」を成長させ、保守二大政党制をつくることを基本にしています。
小沢党首が90年代の初め、自民党の中核派閥にいながら自民党を割って出たのは、自民党旧守派では開発主義国家体制を新自由主義国家体制に「構造改革」することが不可能だと判断したからです。
自民党と民主党とが構造改革を競い合うのは、両政党の指導部が現在の財界の利益を忠実に代弁しているからです。
政党はある階級の基本的利益を代表して行動します。
しかし、国会の議席配分と階級分布は比例しません。
支配階級の利益を代表する政党はイデオロギーも支配します。
社会の多数を占めるプロレタリア階級を抱き込む知力と財力をもっているからです。
「政党」の本質的性格をどのようにして見抜くか。
生活体験を科学的に把握する「学習」がどうしても必要です。
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