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私は国民投票法案に反対します。
民主党案にも与党案にも反対です。
理由は、一つは、憲法改悪への道を開くものであるから。
国民投票について法律を作ること自体が、憲法を変えることへの布石であるという問題もありますが、それだけではありません。社民党の辻元清美ブログ(http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2006/05/31-989.htmlやhttp://www.kiyomi.gr.jp/blog/2006/06/02-994.htmlなど)によると、法案自体に、改憲への道筋を作る条文が含まれており、単なる手続き法とは呼べない代物であるとのことです。
私は、国が右傾化し、アメリカの軍事政策に日本政府が(自分から進んで)巻き込まれていっている状態の中で憲法を変えようという動きが出ているということに大きな危機感を感じます。
この状態で国民投票が行われれば、日本の憲法の世界的目玉である九条も改悪されてしまうでしょう。
また、表現の自由、思想・良心の自由、信教に自由などの基本的人権を侵害するような政権側・司法の動きが活発化している今の日本(例:共謀罪、板橋高校事件、教育基本法案の愛国心と宗教教育の問題)で、憲法を変えるとなれば、基本的人権を今以上に制限する方向に変えられてしまうであろうことは目に見えています。
私が国民投票法案に反対するもう一つの理由は、法案そのものに、国民の権利を阻害するような問題点が多々含まれているからです。
国民投票の方法として与党や民主党が出してきている案には、
@)憲法改正に関する国民の言論・表現活動を不必要に萎縮させる効果を持つ条文が含まれていること、
A)国民投票が有効に成立するための最低投票率に関する規定を設けておらず、投票率の高低に関わらず国民(投票権者)総数からみた一部の者のみの賛成で憲法改正が可能となってしまうこと、
B)国民投票無効訴訟を行う権利が著しく制限されていること、
といった問題点があります。(参考:<国民投票法案>憲法改正に関する国民の言論・表現活動を不必要に萎縮させるなど問題点多数。http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10013232857.html)
(@)について。
国民の言論・表現活動を萎縮させた状態では、流される情報は大半が時の政権寄りのものになります。
政権側には圧倒的な資金力がありますから、情報操作をすることなどお手のものです。
そうやって偏った情報がガンガン流され続けると、国民は正しい判断をすることを妨げられます。
これは去年の9.11選挙で実証済みです。
特に、映像メディアの発達した現代においては、イメージ戦略が物を言うと思いますが、国民受けするようなイメージ作りも、資金力がある政権側の方が容易にできます。
また、政権側とは異なった意見に接する機会を奪うという意味でも、国民の知る権利を大きく損じるものであると思います。
政権寄りの偏った情報が圧倒的である中で国民投票が行われれば、憲法が、時の政権もしくは権力者一般にとって都合がよく、主権を持つ国民の権利・自由が著しく制限されるようなものに作り変えられてしまうであろうことは容易に想像できます。
(A)は、憲法という国の根本を決める法律を変えるための要件としては与党や民主党の案は緩すぎるという問題です。
特に、「憲法改正案に積極的に賛成しない意思の表明と考えられる白票=棄権を無効票として扱う与党案は妥当でない」(第二東京弁護士会会長)と私も思います。
(@)、(A)のような問題点を残したままで国民投票が行われれば、当然、国民投票無効訴訟を起こそうとする動きが出るでしょう。
しかし、(B)は、その道さえ閉ざそうとするものです。
第二東京弁護士会会長によると、通常の行政事件取消訴訟ですら出訴期間が6か月あるのに、与党案、民主党案は、国民投票に関し異議がある投票人が訴訟を提起できる期間を、国民投票の結果の告示の日から30日以内としている。
しかも、一審の管轄裁判所を東京高等裁判所に限定している、とのことです。
出訴期間が短いことは出訴を難しくしますし、東京高等裁判所に限定することは、東京近辺に住んでいない国民の権利を害するものであると言えるでしょう。
このように、今国会に提出されている国民投票法案は、あらゆる面で国民の権利を害するものであると言えます。
私は、日本の右傾化・軍事化と、権力による国民の基本的人権の無視を促進するような国民投票法案を拙速に成立させてしまうことには反対です。
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