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村上氏摘発の「いやな感じ」 http://facta.co.jp/blog/archives/20060603000175.html
「村上ファンドを捜査」の一斉報道、まったく意外性がないというか、検察得意のリークで事実上の世論工作に、またかと感じるのは私だけだろうか。帰国でちょっと勇み足した懺悔で言うわけではないが、シンガポールへ逃亡したはずの彼が、わざわざ日本に戻って聴取に応じることになったのはなぜなのか。検察はどういうカードを切って、彼を舞い戻らせたのかが知りたいのだが、誰もそれを解説してくれない。
中部国際空港に飛来した写真を見ると、不精ヒゲをはやして心なしかやつれている。彼が通産省をやめた当座、広尾ガーデンヒルズのM&Aコンサルティングの最初のオフィスで会ったが、あのときと比べると生意気盛りの童顔がちょっと大人びた感じがする。やはり巨額のカネがファンドに集まって、そのプレッシャーに負けて、無理を重ねたという反省があるのではないだろうか。
おりしも厚生労働省が「出生率1.25と過去最低更新」を発表した。村上氏は4人の子持ちという子沢山の父であり、本来はヒョーショージョーものである。しかも、昨年末に第5子ご懐妊の吉報を得ていたらしい。シンガポール引越しも静かに子供を産んでほしいという思いもあるのかもしれないが、父親逮捕の年に生まれた子、というのはあまりに悲しい運命である。それがあの憂いを帯びた表情になったのか。子供が「さまよえるオランダ人」にならないためにも、あえて聴取に応じたのだろうか。
とにかく、ライブドアに続き、これも明らかな「国策捜査」と思える。阪急・阪神TOBのさなか、それを有利にするような捜査なのだが、そういう配慮も検察がしなくなったことは「いやな感じ」である。
さて、もうすでに立件がほぼ確実な事件に拘泥していてもしかたがない。このブログは前に前にと進む。村上ファンドというローカルな話題に隠れているが、ある重大人事のスクープを報道しよう。
確実な筋によると、アメリカのブッシュ政権のなかで親中・嫌日派の最右翼、ロバート・ゼーリック国務副長官の辞任がほぼ確定した。
5月24日付の英経済紙フィナンシャル・タイムズが第一報をスクープしたが、それが裏付けられたのである。FACTAはそうしたニュースも追う。が、じき欧米でも確報がでるので、弊誌発刊日には間に合いそうもないから、このブログで一足先に報じることにした。
さて、ゼーリック氏はワシントンでも名うての「出世主義者」。第一期ブッシュ政権では通商代表部(USTR)代表をつとめたが、それが不満で不満で世界貿易機構(WTO)などでも傲岸不遜な態度で通した。
第二期政権では、コリン・パウエル前国務長官に殉じる形で退いたリチャード・アーミテージ国務副長官のあとを襲って、コンドリーサ・ライス国務長官に仕えるナンバー2の座を射止めた。が、お山の大将でないと満足できないらしい。あまりの弱体に更迭必至だったジョン・スノー財務長官の後釜を狙って、必死に猟官運動に励んだが、ゴールドマン・サックスのヘンリー・ポールソン会長兼CEOに敗れ(大統領首席補佐官が同じGS出身のジョシュア・ボルテンだから当然と思えるが)、政権内での居場所を失った。
FTが報じたように、ニューヨークの投資銀行か法律事務所が再就職先らしい。ほっと胸をなでおろしているのは、加藤良三駐米大使だろう。ブッシュ・小泉関係は良好なのに、日本嫌いのゼーリックには門前払いばかり食わされてほとんど会えなかった。
中国の要人に相手にされなかった阿南惟茂中国大使よりさらに無能と言われ、「史上もっとも米政権にパイプのない駐米大使」の声価が定まりつつあっただけに、「天敵消える」の報に笑みを隠せないという。しかし、その程度の外交官を、対米、対中外交の第一線に立たせている日本のお粗末さも問題だろう。これまた「いやな感じ」のするエピソードである。
投稿者 阿部重夫 | 2006.06.03 06:00
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