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(回答先: 廃案しかない 医療改悪法案 / 審議するほど問題点 / 緊迫の国会(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2006 年 6 月 04 日 12:01:49)
医療制度改革 今度こそ論議を尽くせ【中国新聞】
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200605230061.html
'06/5/23
医療制度改革関連法案がきのう参院で審議入りした。法案が衆院厚生労働委員会で強行採決されたのはつい先週のことだ。国民の生命にかかわる重要課題が、国会の会期内にできるだけ多くの法案を成立させようという政府与党の思惑で翻弄(ほんろう)されてはたまらない。良識の府で議論を尽くしてほしい。
財政破たん回避が法案の最も大きな目標のようだ。厚生労働省によると、医療費から患者の自己負担を除いた医療給付費が現行制度のまま膨らめば、二〇〇五年度の二十七兆五千億円が二五年度には五十六兆円に達するという。対策は必要だろう。しかし「先に医療給付費の抑制ありき」では、国民の不安と不満は解消できない。
法案は高齢者の負担増が際立つ。高齢者の窓口負担を(1)七十〜七十四歳は〇八年度から現行の一割を二割に(2)比較的所得が高い七十歳以上は今年十月から二割を三割に、それぞれ引き上げる。また七十五歳以上を対象に高齢者医療保険を新設し、全員が保険料を支払うことになる。高齢者に負担をさらに求めようとは、あまりにも酷な話だ。
見逃せないのは、慢性の病気で長期療養する高齢者向けの療養病床を、三十八万床から十五万床に削減する点である。家庭の事情などで入院し続ける「社会的入院」の削減は必要だとしても、「行き場がなくなる」との不安を解消する答えは出ていない。
一方で法案は、生活習慣病対策など予防医療の重視も盛り込んだ。医療給付費の抑制に向けた新しい試みではある。都道府県が、入院日数の短縮、糖尿病など生活習慣病患者と予備軍の減少率などの数値目標を盛り込み、適正化計画を作る。自治体の責任が重くなりそうだが、制度の細かい点をめぐる議論はこれからだ。
産科、小児科の医師不足も深刻だ。へき地の医師不在も早急に解決する必要がある。こうした点も抜本的な対策は示されていない。
生命保険会社などが扱う医療保険の売れ行きが好調という。厚い保障を得るには高い保険料を支払う。多くの国民が関心を示しているのは、公的医療保険の将来に不安を感じている表れとも見える。
政府には、長期展望を含め医療の在り方を国民にきちんと説明する責任がある。どこでも誰でも、一定レベルの医療サービスを受けられる体制を崩さないことが基本である。医療格差が拡大するようなことがあってはならない。
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