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□福田待ち戦略…したたか「担がれなければ…」 [ZAKZAK]
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052559.html
福田待ち戦略…したたか「担がれなければ…」
安倍はサミット後に表明
自民党総裁選は、大本命の安倍晋三官房長官が７月中旬のサミット後にも出馬表明するとの意向を示したことで、党内の駆け引きが活発化してきた。安倍氏がこのタイミングで動いたのは、各種世論調査で支持率を上げつつある福田康夫元官房長官への牽制ともいえそう。福田氏は「担がれなければ動かない」とみられるが、今後、党内に待望論がさらに広がることを狙う「待ち作戦」に徹することになりそうだ。
「ノーコメント。反応なしだ」
福田氏は２４日午後、安倍氏の意向表明を受けて淡々とこう語った。
総裁選出馬を明らかにしていない福田氏だが、周囲は確実に意欲を感じ取っている。ある自民党議員は「いろいろと動くのは６月になってからでも遅くない、と福田氏に言われた」と漏らす。
「沈黙は票なり」といわんばかりに、何も語らないのに世論調査の支持率が上昇している福田氏。ただ、民主党支持層など自民党層以外からの支持が強い傾向がある。
自民党のベテラン秘書はこう分析する。
「理由は、安倍、福田両氏の対立軸が靖国問題だけになっているから。基本的に、自民党支持層は小泉首相の靖国参拝を支持しているため、参拝に理解を示している安倍氏に好意的。一方、参拝反対派は慎重姿勢の福田氏を支持する傾向が強いのだろう」
最近では経済同友会の提言、米国下院外交委員長の書簡、古賀誠自民党元幹事長の提言−と、首相の靖国参拝に反対する動きが相次いでおり、「時間がたてばもっと福田氏への支持は高まる」（福田氏周辺）というのだ。
久間章生総務会長も２４日の講演で「来年の参院選での民主党支持層の取り込みを考えると、福田さんの方がいい、という声が自民党の参院議員から出てくるのではないか」と、さらに福田氏の支持が広がるとの見通しを示した。
もう１つ注目すべきは、総裁候補に挙げられる「麻垣康三」に加え、最近、与謝野馨金融・経済財政担当相や鳩山邦夫元文部相、山崎拓前副総裁らも出馬に意欲を見せていること。
候補者が乱立して票が割れれば、大本命の安倍氏が１回目の投票で過半数を獲得できず、上位２人による決選投票になだれ込む可能性もある。安倍、福田両氏による決選投票となれば、反安倍勢力が福田氏を担いで「２、３位連合」を結成する−といった事態も考えられるのだ。
福田氏にしてみれば、すべては状況次第といえそうだが、党内には「一国のリーダーを目指す以上、『担がれたからやる』のではなく、『自分がやる』って言ってもらわなければ支持できないね」（自民党中堅議員）との声があることもお忘れなく。
ZAKZAK 2006/05/25
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