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(回答先: 重要法案成立、綱渡り・国会会期、残り1カ月弱―「日本経済新聞」 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 5 月 24 日 10:47:49)
終盤国会 急ぐべきものは何か
会期末まで1カ月を切ったこの国会を延長するのかどうか。巨大与党の腰が定まらない。
延長を主張するのは、森喜朗前首相ら教育基本法の改正を実現しようという勢力が中心だ。きょうから衆院特別委員会で審議が始まるが、成立をめざすなら参院での審議を含め40日間程度の大幅な会期延長が必要になるという。
もうひとつ、憲法改正の手続きを定める国民投票法案を、与党が週内にも国会に出す。こちらも大幅な会期延長がなければ成立の見通しはない。
これに対し、小泉首相は「会期延長は考えない」という姿勢だ。郵政民営化のあと、やり残した改革の絵図面をまとめた行革推進法案と、制度改定が急がれる医療制度改革関連法案を仕上げれば十分というのが本音なのだろう。
ならば、ここは会期どおりに国会を終わらせるのが筋だ。ことは教育と憲法という、国の根幹にかかわる重要法案である。いまになってばたばたと提案され、会期延長と絡めて成否が取りざたされるのは健全な国会運営とはいえない。
延長問題がぐずぐずとくすぶるのは、人気の高い小泉政権のうちに長年の悲願である教育基本法改正などを通しておこうとの党内の思惑が働いているためだ。
公明党にとっても、いずれ協力せざるを得ないなら、来年の統一地方選や参院選が近づく前に処理してしまいたいという計算があるようだ。
だが、朝日新聞の世論調査では教育基本法改正案を「今の国会で成立させる方がよい」という人は12%にとどまり、73%の人が「議論を続ける方がよい」と答えた。まだまだ論議が足りないという受け止めが大勢なのだ。
ポスト小泉の新首相が政権戦略のなかに位置づけ、腰を据えて取り組むべき課題である。長期政権の最後に駆け込みで成立させるような法案ではなかろう。
この国会で与野党にやってもらわなければならないことは他にある。
政府は在日米軍の再編で米国と合意した際の共同発表で、日米同盟が「新たな段階に入る」と宣言した。来月末に予定される首相訪米でも、ブッシュ大統領との間で再確認されるのだろう。
だが、その中身は何なのか。戦後、積み重ねてきた日米安保の原則から逸脱するものではないのか。基地移転に伴う費用負担はいったいいくらなのか。政府はほとんど説明していない。
国会は集中審議などでこれをもっと正面から論議すべきだ。朝日新聞の世論調査では「政府は国民への説明責任を果たしていない」とみる人が84%に達した。
小沢民主党は対決路線を掲げるが、国会で政府に肉薄してこそだろう。米国産牛肉の輸入再開や耐震偽装問題の強制捜査など、政府にただすべきテーマは山ほどある。
それこそが、残すところ1カ月足らずになった小泉政権最後の国会に求められる役割にほかならない。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu2
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