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http://www.tokyo-np.co.jp/00/ronsetu/20060521/col_____ronsetu_000.shtml
国会の手で歴史の真相究明を−。こんな法案が議員立法として近く衆院に提出される。歴史認識問題やアジア外交を打開する突破口になるかもしれない。「隠れた重要法案」として注目したい。
提出するのは超党派の「恒久平和のために真相究明法の成立を目指す議員連盟」(鳩山由紀夫会長)。法案は国立国会図書館内に「恒久平和調査局」を設け、太平洋戦争開戦の経緯や、従軍慰安婦など戦争被害の実態に関する史料を集め、国会に報告するという。
歴史問題を客観的に解明するには、当時の政府や軍部の文書の公開が必要だ。だが、現実は文書があるのかどうかさえ明らかにされない。このため、国会の権限で、中央省庁や自治体から史料を出させようというのだ。
実はこの法案、一九九九年に初めて提出され、三度廃案になっている。戦争被害の調査という側面が強調され、政府・与党から戦後補償の見直しにつながりかねないと煙たがられてきたからだ。
だが今回は違う。小泉首相がA級戦犯の合祀(ごうし)された靖国神社の参拝をきっかけに歴史問題が大きな政治課題となった。戦争責任を検証しようという動きも出てきた。法案の中の「大戦の原因の解明」という目的が重要な意味を帯びてきた。
歴史問題は、事実を裏付ける十分な史料がないまま、結論ありきで論じられ、出口の見えない論議が続く。国会が事実を掘り起こす意義は大きいはずだ。
とはいえ、成立の見通しは厳しい。議連には与党議員も入っているのに、法案の提案者になっていない。せめて法案を店晒(たなざら)しにせず、大局的な視点でしっかりと審議してもらいたい。
(清水孝幸)
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