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読売【NHK、制作費領収書20億円不備…税1億申告漏れ】
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060518it01.htm?from=top
NHK、制作費領収書20億円不備…税1億申告漏れ
NHKが番組出演者らに出演料などを払う際、消費税法で保管が義務づけられている領収書など経理書類を受け取っていなかったケースが多数あったことが分かった。
東京国税局の税務調査で判明したもので、こうした経理書類のずさんな管理をしていた支出は、2004年3月期までの3年間だけで約20億円分に上る。
同国税局は、この支出に関する消費税約1億円のほか、職員への手当支給などを巡っても2億円近い消費税の申告漏れを指摘。NHKは修正申告し、計約3億円の消費税を納付した。
NHKの説明によると、領収書や請求書を保管していなかったのは、番組制作費のうち、番組出演者への出演料と、放送作家や作曲家に払う「委嘱料」の一部。
NHKでは、出演者や放送作家らをランクに分け、ランクごとに一律の金額を払っているが、長年、出演しているタレントから領収書を受け取らなかったり、相手に領収書発行を拒まれたりしたケースがあった。
NHKは特殊法人のため、民間会社と違って法人税を納める義務はないが、視聴者から徴収する受信料には消費税(国税4%、地方税1%)が含まれており、消費税の納付義務がある。
納税にあたっては、物品購入など仕入れの際にかかった消費税分を差し引いた上で税務申告する「仕入れ税額控除」が認められている。消費税法では、番組に出演してもらうことなど労働の提供を受けることも仕入れにあたるため、NHKは出演者らに払った出演料にかかる消費税分を差し引いて申告していた。
だが、同法では、帳簿や領収書、請求書など必要な経理書類を保管していない支出については、この控除が認められない。このため、領収書などがない支出にかかる消費税分が申告漏れと指摘されたという。
このほか、NHKでは、転勤した職員が自分で転居先を探した場合、2万2000〜9万円の住宅手当を払ってきたが、手当には消費税がかからないのに仕入れ税額控除していた。
支給された手当などは3年間だけで40億円近い。コンピューター設定ミスが原因で、この手当導入時の1997年から続いていたが、税務調査で初めて発覚した。
NHKの話「領収書や請求書を保管していない支出があったのは事実だが、プロデューサーらへのヒアリング、台本やVTRなども確かめ、支出自体にはすべて実態があると確認した。住宅手当の控除は誠に恥ずかしいミスで、すぐに改善した」
(2006年5月18日3時2分読売新聞)
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