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(回答先: 外国人に指紋採取義務 改正入管難民法が成立 (東京新聞) 投稿者 heart 日時 2006 年 5 月 18 日 10:09:57)
国際テロ対策の強化を目的に、外国人(十六歳以上)の入国時の指紋採取“復活”や顔写真の撮影などが盛り込まれた入管難民法改正案−。
外国人のみへの適用とあって関心の薄いまま衆議院を通過、参議院でも可決、成立する運びとなった。
外国人や専門家からは「単なる外国人問題ではない。市民監視の強化であり、共謀罪(が抱える問題)と根は同じ」などと危惧(きぐ)する声が上がっている。
◇“押なつ”にNO
「捕まった時はよろしく頼むねと仲間に伝えています」。
甲南女子大助教授で日系二世のブラジル人のリリアン・テルミ・ハタノさん(38)は、憂い顔で“覚悟”を語る。
ブラジルへの帰郷や出張など、海外と行き来する機会が多い。
入国の際に指紋採取を迫られたら、リリアンさんの態度は「NO」だ。
「日本がいかに排外的な政策を実行しようとしているか。犯罪者でもないのに外国人だからというだけで指紋を採られるのは納得できない」
法務省によると指紋採取はスキャナーで読み取る方式で、以前のような押なつとは違うという。
◇テロリスト予備軍
来日する外国人は年間約七百万人。
外国人を対象とした指紋押なつ制度は二〇〇〇年、在日韓国人らの「人権侵害」という強い抗議を受けて廃止された。
だが、改正法により、在日韓国・朝鮮人などの特別永住者ら一部を除き、日本への入国、再入国に際して再び指紋の採取が強制される。
政府の管理下に入った指紋と顔写真は、他国の政府の照会に応じたりすることで国際的な犯罪捜査への利用も可能になるといわれる。
また、改正案には、テロを行う恐れがあると認められる外国人の強制退去も盛り込まれたが、要件となる「テロの実行を容易にする行為」や「テロを行う恐れがある」という表現にはあいまいさが残る。
人権問題に詳しい師岡康子弁護士は「あいまいなテロリストの定義が導入され、外国人を恣意(しい)的にテロリスト予備軍として強制退去させたり、誤認逮捕が起きたりする恐れがある」と指摘する。
◇日本人も監視対象
日本の文化を学ぼうと来日して十年になる人権団体メンバーの米国人ルイス・カーレットさん(40)は「米国政府も9・11事件の後、テロ対策という美しい言葉を使って国民を管理しようとしてきたが、その陰で民主主義や自由は消えつつある」と懸念する。
改正法の成立を契機に来秋にも、出入国の際に「自動化ゲート」が導入される見込みだ。
日本人も希望者は事前に指紋情報を登録すれば、出入国手続きが簡略化される予定。
しかし、その指紋情報もまた捜査当局の求めに応じて提供できることになっており「国民総指紋登録制度に向けた布石だ」との不安もある。
リリアンさんは「単に外国人の人権問題とは言い難い。日本人こそが監視される社会へと近づいている」と訴える。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060516/eve_____sya_____003.shtml
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