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佐木 隆三著 税込価格:\760(本体 : \724) 出版:文芸春秋 サイズ:文庫 / 486p ISBN:4-16-721515-2 発行年月:2004.2
[コメント・書評]
内心の自由を守るために
良泉
2006/01/11 2:51:49 評価 ( ★マーク )
★★★★★
今こそ、大逆事件の真相とその理不尽さをを学ばなければならない。
なぜか。政府自民党は、2005年衆議院選挙大勝の勢いを受け、2006年中にも“共謀罪”を成立させようとしている。
実際の行動が伴わなくとも、時の政権が恣意的に、意見を異にする者を処罰できる。そんな恐怖政治の時代に後戻りすることは許されない。
少し長いが、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より「大逆事件(幸徳事件)」の項を引用する。
【明治天皇を爆裂弾で暗殺しようとした計画が発覚、この事件を口実にすべての社会主義者、アナキストに対して取り調べや家宅捜索が行なわれ、根絶やしにする弾圧を、政府が主導、フレームアップしたとされる事件。(略)1911年1月18日に死刑24名、有期刑2名の判決。1月24日に幸徳秋水ら11名が、1月25日に1名(管野スガ)が処刑された。】
実際に行動を起こしたわけではなく、仲間と謀議を企てた。当然“実行犯”ではないし、ましてや“未遂犯”でもない。こんな状態で警察に捕まり、実刑に処せられる。そして、それがさらに進めば、その共同謀議が実際にあったのか否かさえ不確実な状況下でもフレームアップにより処罰される。
「目くばせでも共謀が成立する場合はある」(大林刑事局長答弁【2005年12月24日付け毎日新聞】)
すでにこんな答弁も出ている。これでは、いくら政府が「内心や思想の処罰ではない」と強調しても信じることはできない。
共謀罪については、今のところ市民団体・弁護士会・日本ペンクラブなどがそろって反対の意向を表明している。しかし、審議の進み具合によっては政府与党が数の力で押し切る可能性が十分ある。また、今の民主党では、形だけの一部修正を落としどころとして賛成に回る可能性さえ十分にある。
少し前であれば信じられなかったような法律が、1999年あたりから続々と登場する。現代の日本はとんでもない方向に向かっているようだ。
通常国会で予想される共謀罪をめぐる審議から眼が離せない。
以上 http://www.bk1.co.jp/product/2408160/review/435282 から引用。
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