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http://tizu.cocolog-nifty.com/heiwa/2006/05/203_2006__808e.html から転載。
>>日々通信 いまを生きる 第203号 2006年5月5日<<
伊豆利彦 http://homepage2.nifty.com/tizu
こどもの日に思う 日米軍事体制 憲法 教育基本法
4月29日の「みどりの日」(来年から「昭和の日」)から、メーデー、憲法記念日を経てこどもの日にいたる一週間は、日米軍体制再編が最終合意に達し、自衛隊の強化と米軍との一体化が進んで、日本は米国のあらゆる戦争を支援し、協力することになった現在、とくに感慨が深かった。
この再編には沖縄でも神奈川でも、地元住民が強く反対している。しかし、日本政府は、住民のあらゆる反対にもかかわらず、その協議の経過や実態を国民に知らせることなく、アメリカの言いなりに最終合意に達したと言う。
基地の負担を軽減するためというが、これは日本の土地、自然と安全、住民の生活を犠牲にして、アメリカの世界支配政策に貢献しようとするのだ。さらに、そのために3兆円もの巨額の費用を提供せよと要求されているのだ。
日米同盟というが、日本の主体はどこにあるのか。アメリカが一方的に立案し、日本はそれを押しつけられている。日本政府は、日本国民の利害を代表してアメリカ政府の世界政策決定に参与するのでなく、ただただ、決定されたアメリカの政策を日本国民に押しつける代官の役割を演じているに過ぎない。
前号で案内したように、4月29日、<神奈川の大学人>は、天木直人さん、北沢洋子さんを講師にむかえ、横須賀、座間、相模原、沖縄で基地反対の先頭に立って闘っている人々をパネラーとして、「米軍基地再編・強化に反対する―講演とシンポジウム―」を開いた。
天木さんは日米軍体制再編はアメリカの軍事的世界支配の恒久的な体制構築の企てであり、日本はその不可欠の要素として組み込まれたのだと指摘された。
北沢さんは世界の反戦、反米の運動が新しい発展を実現していることを紹介された。
座間、相模原のたたかいは自治体の首長が先頭に立ち、自治会組織をあげてのたたかいに発展している。岩国でも90%の住民が住民投票で反対の意志を示した。
横須賀の原子力空母反対の運動は50万の署名をあつめ、横須賀市長、自治体の首長を動かしている。
日本の基地反対運動は新しい段階に入った。その根本には、莫大な国民の税金を注ぎこむ基地再編は基地の恒久化を前提とするもので、子や孫の代まで継続して犠牲を負わせることはできないという広範な住民の認識がある。
これまでの基地反対闘争は、地域住民の犠牲ばかりが強調されてきたが、新しい日米軍事体制は、日本国民は自ら犠牲者になって、他国人民に対する加害者になるのだ。
いま、アメリカはイラクで完全に行き詰まり、打開の道をイラン攻撃に求めようとさえしている。このブッシュ政権に対するアメリカ国民の反対の声は日増しに強まっている。
アメリカの兵士たちの死者は2400人に達し、負傷者はそれ以上、神経異常者も続出し従軍忌避者も多数にのぼるという。
(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-05-02/2006050207_01_0.html)
4月29日、ニューヨークで「平和・正義・民主主義のための行進」が行われ、全米各地から三十五万人が参加して、「ジョージ・ブッシュはもう(ホワイトハウスから)出て行け」「今こそ平和と正義を取り戻そう」―ドラムのリズムに合わせた唱和がマンハッタンの中心街に響き、長い人の波が続いたという。
(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-05-01/2006050101_02_0.html)
さらに不法移民問題で100万の中南米系移民がメーデーに合わせてデモをおこなったという。ヴェトナム戦争のときの黒人の公民権運動を思わせる事態だ。
(http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060502/eve_____kok_____001.shtml)
アメリカの世界戦略を支持する国は、日本の他にはほとんどなくなった。多額の軍事費による巨大な財政赤字に苦しむアメリカは日本に対して法外な要求をしてくるのみならず、軍事的にもさらに本格的な支援を求める。それが今度の3兆円問題であり、日米軍体制再編である。
日本はアメリカの同盟国として、アメリカが勝手にはじめた戦争のために、多額の援助金支出を求められ、自衛隊の強化、アメリカからの兵器購入のための巨額の支出を求められ、さらには世界各地に出兵させられ、血を流すことを求められることになるのだろう。
いま、憲法改定を急ぎ、本格的な軍事国家になることが求められるのはそのためだ。
それがどうしても避けられぬ犠牲であるならば、それも仕方ないことだろう。
しかし、それは、避け得るどころか、その道を行けば日本がアメリカの道連れになって破滅する道なのだ。
個人の幸福を国の名で蹂躙するのが国による愛国心の強調だ。
愛国主義教育を受けて、日本の破滅に貢献することを強要された世代として、いま、声高に国を愛せよと叫び、個人の利益より国の繁栄を求めよと説かれる風潮にはどうしても反対せざるを得ない。
元来、愛国心を説くものは、愛国心より自己の利益、名誉、社会的位置を重視している場合が多い。
若者に死ねというものは自ら死のうとはしないのだ。
いまの社会は、自己責任の時代で、弱肉強食の時代だ、官より民へと叫び、政府は自らの責任を放棄し、私利私益の追及を国の政策の基本に据える自民党政府が愛国心を強調するのはあまりに欺瞞的ではないか。
日本の子供たちに、巨額の借金を残し、国をアメリカの軍事体制に縛り上げ、それらの矛盾に抗議することをゆるさぬ愛国教育体制を作りあげようとするのがいまの日本だ。
こどもの日に、あらためて子供たちを犠牲にするこれらの政治に反対することを誓うのである。
このごろは鯉のぼりを見ることもすくない。
ところで、こどもの日の起源は、やはり中国だ。
中国は戦国時代、紀元前278年、楚(そ)の国の高名な詩人、屈原(くつげん)は、陰謀のため国を追われることになり、汨羅(べきら)という川に身を投げてしまった。それが5月5日で、屈原の死を悲しんだ人々は、たくさんのちまきを川に投げ入れて弔った。
これが端午の節句のはじまりだという。
日本では柏餅は今でも食べるようだが、ちまきはあまり食べなくなった。
中国では今でも端午の節句にはちまきを食べるようだ。
肉ちまきは肉をつつんだもので、おいしかった。
昔の行事や食べ物はどんどんうしなわれていくようだ。
アメリカ文化の流入はこの頃とくにひどいような気がするがどうだろうか。
野球の大リーグなど、昔は遠い夢だったが、いまは朝からテレビが放送している。優秀な選手が次々と日本からアメリカに渡って行き、アメリカ国歌を神妙な顔で歌っている。
軍事的な統合もすすみ、戦後60年にして日本のアメリカ化は本格的になってきたようだ。
しかし、アメリカは日米関係より、米中関係を重視しているようだ。日本は従属国だから、いくら債務があってもかまわないと馬鹿にしているらしい。
中国に対してはそんなわけには行かない。
中国が重視されるだけ、それだけ、日本は軽視されることになる。
日中米の政治的、経済的、軍事的関係の行方はどうなるか。
歴史はゆるやかに流れる時代と急激に変化する時代がある。
これからの10年、20年ははげしく動く時代のように思われる。
いまの子供たちはどんな青春をむかえるか。
こどもの日に思うことが多い。
気温があがったりさがったりして安定しませんが、やがて晴れた初夏のさわやかな季節になるでしょう。
皆さん、お元気でお過ごしください。
このごろ、掲示板も投書がふえて、活発な意見がやりとりされています。
皆さんもなにか一言ずつでも書いてください。
沈黙していれば、<ネット右翼>というのかもしれない投書に占領されてしまいます。
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