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(回答先: Re: 漫画家白土三平の父であるプロレタリア洋画家の岡本唐貴(トウキ)が作成した小林多喜二のデスマスク。 投稿者 gataro 日時 2006 年 5 月 04 日 21:13:23)
いま小林多喜二が読まれる理由
http://blog.goo.ne.jp/freedom1933/e/0a58719b93303a15ab10ed6c8f9b60c4
ヤフーを検索していたらこんな記事を発見した。
これはなかなかすばらしい論評だ。
いま、小林多喜二がなぜ読まれなくてはならないか。
いや、社会現象として多喜二「蟹工船」の読みが広がっている背景を、今の社会背景をもって解明している。
これはジャーナリストとしての慧眼だろう。
◇ ◇ ◇
西海評論:言論の自由 /長崎
プロレタリア作家・小林多喜二の「蟹工船」(岩波文庫)を読み返した。カムサツカに出漁の蟹工船に乗り込んだ“漁夫”や“雑夫”、さらに炭鉱員などの過酷な労働を生々しく描いている。1929(昭和4)年に完成した作品。不当な待遇を受ける労働者たちが団結し、立ち上がる姿を鋭い観察眼で表現した。
「不在地主」「一九二八・三・一五」などと共に多喜二の代表作。「蟹工船」を広げてみたのは、今につながるものを感じたからだ。
29歳の多喜二が警視庁特高の拷問で殺されたのは1933年2月。結社活動への罰則を定め、言論・思想の自由をじゅうりんした治安維持法は1925年に公布されていた。
戦後、治安維持法は廃止され、1947年施行の日本国憲法では「集会・結社・表現の自由」を高らかにうたっている。戦後60年余り、曲がりなりにも、この精神は民主主義社会の基本として守られてきた。だが、今、これが揺らいでいる。
国会審議が続く共謀罪がその理由の一つ。4年以上の懲役・禁固にあたる犯罪が「団体の活動として犯罪実行のための組織により行われる場合」の共謀を罰する。国際組織犯罪防止条約を批准するための法整備だ。
「組織的な重大犯罪から国民を守れるようになる」と政府・与党は訴える。だが、法曹界や市民団体から「話し合うだけで処罰され、内心や表現の自由が脅かされる」との批判が出ている。「現代の治安維持法」と例える人も。
憲法改正の手続きを定めた国民投票法の与党案も危険を含む。事実をゆがめたり、偽った内容の報道をしないよう報道機関に自主的な取り組みを求める訓示規定を盛り込んでいる。報道への干渉の根拠になる心配がある。
権力者は手を替え品を替え自由な表現や言論を縛ろうとする。憲法が保障する国民の権利も、うかうかしていると有名無実になる。
危機感を強めた県映画センターの田中實理事(76)らの呼び掛けで、ドキュメンタリー映画「時代(とき)を撃(う)て・多喜二」(05年、池田博穂監督)の上映会が22日に長崎市桜町の県勤労福祉会館である。多喜二の生き様を88分にまとめた。午後2時、4時、6時半の3回で一般前売り1000円(当日1200円)。
「多喜二を語ることは、現在を語ること」と田中理事。暗黒の世を繰り返さぬために何をすべきか。映画はそれを考える良い機会だ。<長崎支局長・松田幸三>
5月3日朝刊
(毎日新聞) - 5月3日16時1分更新
http://blog.goo.ne.jp/freedom1933/e/0a58719b93303a15ab10ed6c8f9b60c4
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