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治安維持法の話題続出につきビデオ『横浜事件を生きて』紹介
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http://vpress.la.coocan.jp/yokohama.html
横浜事件を生きて
戦時下の最大の言論弾圧事件と言われる「横浜事件」だが、その全容はほとんど知られることはなかった。事件は1942年から45年にかけて多数のジャーナリスト・知識人が検挙され、事実無根の共産党再建をでっちあげられ特高から激しい拷問を受けたもの。死亡者も出た。慰安旅行の1枚の写真(右下)が、共産党再建準備会の証拠とされた。拷問による自白をもとに有罪とされたが、戦後関係者が立ち上がった。このビデオはその生き残りのひとりである木村亨さん(写真左・右の写真の下段)の再審請求のたたかいを中心に構成されている。今も続いている事件なのだ。元特高警察官が電話インタビューで語る本音。古いニッポンはまだ生きていた。木村さんらは最高裁棄却後、98年現在、3回目の再審請求を準備中である。なお続編「人権をかえせ!」や英語版「YOKOHAMA INCIDENT」もある。
(90年・58分・6000円)
★万人に見てほしい=白井佳夫(映画評論家)
ビデオ「横浜事件を生きて」は、抑制の効いたリアリズムで日本の歴史のなかにある重要な事件を、万人にわかる形で映像化したきわめてユニークな作品である。この題材は、もっとセンセーショナルにもっとイデオロギー的に、あるいは過激に映像化することも可能であったはずである。しかし、この映像の作者はそれをやらなかった。まるで NHKテレビに放映されてもまったくおかしくないような抑制力と普遍的な映像表現力で、それを誠実にビデオ化した。1990年代の日本で、映像を使って表現されるものは、このような形でなければならないと私は思う。あえてこのビデオを万人が見てくださるように願うゆえんである。
★「昭和」考えるヒント=土本典昭(記録映画監督)
ビデオという方法を活かしたいい作品ができた。今まで横浜事件のことを知らなかったことが、まずいくらいの感じがしたが、その知らなかった引け目を感じさせないで見せてくれた。事件の発端となった紋左旅館の思い出から入って、時代背景を見せていく進め方、そして最後に現代の警察制度への問いかけ。二人の特高が現在も生きていて、それをナマに木村亨さんにぶつけた時の効果もまずまず出ていた。話題性、発見性もある。この作品は、いわばテキスト映画というか、みんなで見て、改めて「昭和」を考え直すヒントになるだろう。
*ビデオの申し込みはこちらへ。
TEL03-3530-8588 FAX03-3530-8578
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<新着情報>
・『毎日新聞』(横浜版・2005年12月6日号)に紹介記事。こちらへ。(写真版)
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