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今日は、代々木公園で連合主催の第77回メーデーがあり、朝から社民党の街宣車の上から参加者にエールを送り、式典では福島みずほ党首と共に登壇した。テーマは「格差社会の是正」だった。一昨年の参議院選挙から「格差社会の解消」を訴えてきた社民党としては、永田町の政党の中でも平和や人権、雇用環境に敏感な位置で発言と行動を続けていることを福島さんは訴えた。民主党の小沢一郎代表も「小泉政権の5年間は格差社会を生み出した」と語り、先の千葉7区で『負け組ゼロ』を掲げたこととあわせて、「格差社会」が政治の大きなテーマになってきたことは明らかだ。
ただ、格差社会は何となく出来上がったわけではない。明らかに、政府の規制改革・民間開放推進会議などに見られる小泉・竹中路線の規制緩和政策を誘導し、生み出した結果なのだということを忘れてはならない。労働組合を弱体化させ、社員の採用を抑えて外注化を進め、派遣・パート・アルバイトなどの非正規雇用をガンガン増やして、ついに同一労働・同一賃金どころか、50%賃金や30%賃金の人たちまで生み出した。雇用環境が改善していると言っても、待遇は劣悪化している非正規雇用の不安定な働き方をしている人たちが圧倒的に多い。
5年前のメーデー会場に、誕生したばかりの小泉総理がやってきた。私は土井たか子党首と一緒に登壇していて、民主党は鳩山由紀夫代表だった。小泉総理は、壇上に立つと「私が総理・総裁に選出されたということは革命だっ」と叫んだ。会場の受けは良かったのだが、数日後に発表された内閣支持率は88%、90%と信じられない大化け数字。そのあまりもの勢いに、民主党は小泉政権の発足時に応援団を名乗りかけた。対決ではなくて、「改革競争」という言葉も出てきた。
「痛みをともなう構造改革」と小泉総理が宣言した改革路線は、『勝ち組の果実独占』の「革命」だった。憲法秩序も,戦後体制も、アジアの信頼関係もブッ壊して、元祖自民党の悲願の改憲への道をひらき、靖国神社に公式参拝する「革命」だった。外交・防衛はアメリカの言うがままにまかせ、経済はグローバリズムの波に飲まれて市場万能主義に放り投げ、大企業と資産家に甘い税制を維持しつつ福祉の国民負担をぐんぐんと引き上げていく「革命」だった。小泉総理は言った通りのことをやっているだけで、「格差社会」を素直に認めないのは「改革」を支持した国民がなぜ「格差社会」に文句を言うのかが分からないのだろう。
政策を誤ると社会は荒廃する。共謀罪や刑務所や留置所の増設を議論していて、小泉政権の近未来予測に「犯罪と受刑者の増加」が、まるで当然のように折り込み済みであることに慄然とする。「犯罪と受刑者の減少」を掲げて、果敢に格差社会の是正に挑戦しようとする気概が感じられない。民主党には、新自由主義や格差容認の政治家もいるが、「格差の是正」に向けて「所得の再配分」「福祉の再構築」に舵を切ることが出来るのだろうか。
ただの一度も小泉政権に共鳴したことも、支持したこともない私たちは、これまでより敏感なアンテナを立てて、生の声を永田町にぶつけていきたい。メーデの会場で「共謀罪反対頑張って下さい」とか、「ブログ毎日読んでいます」と声をかけられた。このところ、アクセス数も急増して多くの人たちからメッセージが届いている。けれども、我が家に配達された朝日新聞には「共謀罪」採決をめぐる記事が見当たらない。たしかに『天声人語』でも『社説』でも「共謀罪」を取り上げた同紙が、社会面でも政治面でもまったく触れないというのは、どういうことだろう。いかに、世論が動き出しても新聞が「強行採決以外はニュースじゃない」というスタンスをとり続けることは、自殺行為ではないか。私たち野党が総力戦で採決を阻止したのに、メディアが「完全無視」であれば、与党の思う壺でないか。11日間のの間、「沈黙する鈍い新聞」には「鋭く事実を伝える新聞」に変わってもらいたい。今のところ、テレビの方がずっと伝えている。
全共闘世代の責任も重い。ちまちました「個人」に収斂せず、大いに声をあげよ。もうすでに声をあげている人には申し訳ないが、60年代後半から70年にかけて「戦後民主主義の欺瞞」を告発した学生諸君。現代版治安維持法が可決・成立しようとしている時に「完全黙秘」はないでしょう。人間としての誇りをかけて、この11日間、あなた方が声をあげれば日本は変わる。
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