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□元防衛庁高官が語る憲法改正への警鐘 [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=25995
【斎藤貴男「二極化・格差社会の真相」】
2006年4月24日掲載
元防衛庁高官が語る憲法改正への警鐘
正面切った戦争をやりたいのか
評論家の佐高信さんたちとともに呼びかけ人をしている「憲法行脚の会」で、小池清彦・新潟県加茂市長の講演を伺う機会が先週あった。教育訓練局長などを歴任された、元防衛庁の高官だ。
軍事力の本質や、兵士たちの心情を誰より熟知するがゆえに、彼は近年のイラク派兵や改憲への潮流に警鐘を乱打してきた。お会いするのは初めてだったが、生々しく説得力のあるお話に戦慄した。
「自民党は昨年10月に発表した新憲法草案で、9条の2項を削除して、全面的に書き換えようとしていますよね。いいですか、もしも国の交戦権を放棄した2項がなかったとしたら、自衛隊は米国に、朝鮮戦争にもベトナム戦争にも、湾岸戦争にも、ぜーんぶ派兵させられていたんです」
日本は基地やらカネやらで米国の数々の戦争に協力させられてきた。これ自体が恥ずかしいことだが、日本軍として人殺しだけはせずにこられた。
タダで使える兵隊を米軍はいくらでも欲しかったろうに。イラクには派兵されてしまったが、住民虐殺や爆撃にいそしむ人でなしにまでは堕(お)ちずに済んでいる(らしい)のも、これまた2項のおかげである。
「サマワの自衛隊宿営地によく砲弾が撃ち込まれますが、いつも信管が抜かれていたりして爆発しないことになっているのは変じゃないですか。元防衛庁の私も怪しいと思う。すごく頑丈な建物らしいので、閉じこもれる時はいいけど、外に出なくちゃいけない時は大変です。でもね、2項があるから、その程度なんです。なくしたら最後、正面切った戦闘をしなくちゃならない」
そのための自衛隊だろ、という訳知り顔の諸君は小池さんの次の話を聞いておけ。
「そんな自衛隊になんか誰も入ってくれなくなりますから、当然、徴兵が始まります。法案を作って強行採決すれば簡単です。自分自身や子どもや孫が戦場に連れて行かれて、命を落としてもいいなら結構ですよ、憲法“改正”に賛成しても。でも、そんなのはイヤな人には、とんでもないことになります」
戦争はマンガや映画じゃない。権力を世襲している小泉や安倍が国民に“愛国心”を強いる時、それは「オレたちの地位や儲けを守るために、おまえら殺してこい、死んでこい」ということだ。一般人は承知しておいた方がいい。
●さいとう・たかお 1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「機会不平等」「『非国民』のすすめ」「安心のファシズム」など著書多数。
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