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(回答先: 正直ここまでヒドイとは思っていなかったのです 投稿者 heart 日時 2006 年 4 月 24 日 22:48:09)
最近、
岩波書店の雑誌「世界」五月号の、評論家の内橋克人さんの連載小説「荒野渺茫」を読みました。
この小説は内橋さんの自伝的小説らしいのですが、
こういったことが書いてありました。
>ある色彩を指す片仮名の二語を貼り付け、危険思想と呼び、人々の心を脅えさせれば、それで、この国では人と人の絆を分断することも、容易だった。
>唱え始めるのも、それを耳打ちするのも、市井のごくありふれた主婦であり、サラリーマンであり、時に学生たちに過ぎなかった。
>社会が利害をめぐって波打ち始めると、一方は対抗運動を盛り上げ、他方は必ず色彩を冠につけた言葉を投げて、人々を遠ざけ合うのに精を出した。
>その色が、悪の象徴ででもあるように。
>国民学校の頃、友の関圭太の父も、そのようにして特高に連れ去られた。
>戦争が終わってはじめて隣近所に住む、ある酒屋の店員が密告者だった、と教えられた。
>時代は少しも変わっていない。
これは1950年代くらいの話だと思うのですが、
時代は繰り返すのでしょうか。
共謀罪が成立すれば、ほぼ確実にやってきそうですね、こういう、レッテル貼りをして反政府的言動者を社会から排除する動きというのが。
今でも、反政府的言動をする者たちの思想を危険思想と呼ぶ風潮は根強くあると思いますが
(私も去年の今ごろはまだそうでした。そういうふう偏見を教えられて育ったからです。今もまだ完全には抜けきっていないと思います。)、
その風潮が強化されていくことになるでしょうね。
共謀罪、阻止できればいいのですが。
この内橋さんの小説、特にこの五月号のは、考えさせられることが多かったです。
また、この五月号は、「脱『格差社会』の構想----『もう一つの日本へ』」というのを特集しています。
おもしろいと思いますので、皆さんも、是非。
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