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http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20060424/mng_____kakushin000.shtml
民主党は小沢一郎代表が「日本の政治の帰趨(きすう)を占う選挙」と位置付けた衆院千葉7区補選の総力戦を制した。告示直前になって発足した新体制の勢いをそのまま選挙戦に持ち込み、偽メール問題を吹き飛ばしただけでなく、選挙に強いという“小沢神話”の復活を党内外に印象づけた。昨年の衆院選大敗以来、ようやく攻勢に転じた。 (政治部・吉田昌平)
太田和美氏が当選確実となった二十三日夜、小沢氏は、党本部で菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長と記者会見に臨み、「この勝利で、自信を取り戻し、団結して協力すれば、やれるという思いをみんなが共有できた」と勝利をかみしめるように語った。
告示前は誰もが負け戦を覚悟していた選挙戦を制しただけに「最高の一勝」(菅氏)となった。
挙党態勢を確固たるものにし、自らへの求心力を高めたかった小沢氏の狙いは、これ以上にない形でかなった。
実際、補選が告示された十一日の両院議員総会で、小沢体制が正式に発足すると、党内のムードは一変。「居抜き」と呼ばれた新体制は、前原前体制から、代表の小沢氏と代表代行の菅氏が加わっただけだが、「大学のサークル」ともやゆされる党内に「上が厳しいからピリピリしている」(中堅議員)とプラスの緊張感が生まれた。
ムードだけでなく、小沢氏は自ら補選の集票活動や陣頭指揮にも乗り出した。小沢氏は少なくとも五回選挙区入りしたが、繁華街の街頭でなく、あえて企業団地などを回り、地道な票固めを優先した。所属全議員に対しても、選挙区内の知人名簿の提出に加え、終盤には、沿線十駅に十人ほどずつが連日立つ配置表まで作成させた。「民主党になってこんなことは初めて」(党関係者)という声が出るほど、綿密な選挙戦を展開した。
こうした小沢戦略を後押ししたのが、小沢、菅、鳩山の三氏による「トロイカ体制」だ。知名度の高い三氏の選挙区入りは、ポスト小泉候補を相次いで投入した自民党にも見劣りせず、選挙戦に奏功した。
偽メール問題では、若さと未熟さが、政権を担える二大政党としての信頼感を喪失させてしまった。しかし、「経験、年齢とも上の小沢氏がトップに座った形のよいトロイカ体制」(党幹部)が、党への信頼回復に一役買ったことは間違いない。保守層に強い小沢氏と、市民派として活躍してきた菅氏のコンビは、民主支持層のウイングを広げることにもなった。
小沢氏にとって代表就任後、初の国政選挙で、「二人が組めば絶対、自民党に負けない」(菅氏)ことも早速、証明して見せた。
ある党幹部は「補選は今後の選挙のトレーニングの第一歩になった」と言う。来年参院選で与党の過半数割れを狙う小沢民主党には、上々の滑り出しとなった。
■本紙出口調査 無党派層、民主に回帰
本紙は衆院千葉7区補欠選挙投票日の二十三日、同区内の投票所で出口調査を行った。
それによると、昨年の衆院選で、自民党の圧勝を呼び込んだ支持政党のない「無党派層」の28・2%が、自民党の斎藤健氏に投票したと回答。一方、民主党の太田和美氏に投票したとの回答は57・3%に上った。
昨年の衆院選の出口調査では、無党派層の比例代表での投票行動は自民党32・6%、民主党38・2%。自民党が民主党に肉薄していたことを考えると、「小泉劇場」は幕を閉じ、無党派層が民主党に回帰したことがうかがえる。
民主党への期待の有無では、全体の55・3%が「期待する」と回答。無党派層では66・4%、自民党候補に投票した人の中でも、四人に一人以上の29・6%が「期待する」と回答している。偽メール問題で信用が失墜した民主党だが、小沢一郎新代表の登場などで、同党への期待感が高まっているとみられる。
また、昨年の衆院選と今回の投票行動を比較する調査では、前回は自民党候補に投票した人のうち、19・2%が今回は民主党候補に投票したと回答した。これに対し、前回、民主党候補に投票した人で、今回、自民党候補に投票した人は13・8%だった。
(政治部・篠ケ瀬祐司)
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