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日刊ゲンダイ5月16日号第2面より
[米マスコミの追及でブッシュの支持率は20%台]
マスコミに支えられて安泰の小泉とは正反対なのが、盟友・ブッシュ大統領だ。今月5〜8日に実施された支持率調査で2001年の政権発足以来ついに30%を割り込んで29%。不支持は1月の56%から71%にまで上昇し、政権維持の「危険水域」に入っている。泥沼化するイラク問題、ガソリンの高騰、不法移民流入問題など、不人気の要因はいろいろあるが、最大の失政はイラク戦争のインチキがバレたこと。米国のマスコミが徹底追及して暴いたからだ。
「まず、ニュウヨーク・タイムズがイラク戦争の大義とされた大量破壊兵器のウソをスクープ。『大量破壊兵器はイラクの脅威をあおるためにブッシュ政権が情報をねじ曲げたもの』と、元大使の内部告発を掲載したのです。ブッシュ政権はCIAの秘密情報『国家情報評価』に"イラクがウラン確保に総力"との記述があると反論しましたが、米メディアはこの秘密情報の内容すら歪曲されたものであると暴露。元大使を陥れるために流した『夫人はCIA工作員』という情報もニセであると暴きました」(現地ジャーナリスト)
このため「9・11」後に8割超だったブッシュの支持率はあっという間に急落。秋の中間選挙は大敗濃厚と予想されているのだ。
大新聞TVに支えられる小泉
それに引きかえ、二本のマスコミはどうか。 (中略) 大儀なき戦争に加担した責任を追及するマスコミは皆無だ。 (中略) 背景にある400万人のフリーターや3万人以上の自殺者を生み出した小泉の失政は無罪放免なのだからどうしようもない。
「もしマスコミが小泉政権の失政をすべて米国並に追及したら、小泉政権の支持率も恐らく20%台でしょう。盟友ブッシュと手をとり合って不人気を嘆いていたはずです」(政治アナリスト伊藤惇夫氏)
小泉はマスコミによって支えられ延命してきたのである。
[戦時中に軍部の手先になった報道機関と同じだ]
わが国にはマスコミが時の政権に無批判で積極的に協力した歴史がある。その結果、300万人以上の国民が殺され、国が焦土と化した。第2次世界大戦だ。 (中略) とりわけ国の行く末より視聴率を大事にするテレビの罪は大きい。
詐欺的手法とペテン、詭弁の首相によってガタガタにされ、さらにその後継者の安倍晋三が首相になりそうな日本。こんなデタラメ政治を糾さないと、また国民が政治の犠牲になるのは確実だ。
日刊ゲンダイからの抜粋は以上ですが、
米国のマスコミがブッシュ政権のインチキを何故暴いたのかを考えてみる必要があるでしょう。そして何故、日本のマスコミが小泉政治のインチキを暴く事が出来ないのかを考えて見なければならないでしょう。
米国マスコミがユダヤ資本の支配下にある事は識者が指摘されていることですが、それであるにもかかわらずブッシュ政権を叩きました。
これには背景にユダヤ勢力内部の分裂と勢力争いが垣間見られるのではないかと考えられるのです。これは田中宇氏なども指摘しておられる事です。
しかし、これらの水面下の背景の他に、実はもう一つの大きな要因が作用していると思います。
それは、米国マスコミ自身の「世界情勢と米国内情勢への認識というインテリジェンスの存在と働き」が作用しているのだと思います。
米国マスコミはブッシュ政権の対アフガニスタン・対イラク戦争の経過を見ながら、
「コリャもう駄目だわ、ブッシュ政権は駄目だわ、協力してもお先真っ暗で無意味だわ。」と思ったのです。
要するに政権に協力しても意味が無いと悟ったのです。
この様な背景がひかえているのだと思います。
愛国法などというものが存在し、締め付けと弾圧が有るにもかかわらず自己主張が出来るのはそのためでしょう。
つまり自分自身のインテリジェンスというものをはっきりと持っていて、無闇に権力者に頼るという事はせずに自分自身で行く道を選ぶ事が出来ているのです。頼った先の権力が暗愚であったならば、自分自身も潰れてしまいますから愚かな事はしないのです。
勢力争いはその先にある事なのです。
それに引き換え日本の有様は暗愚そのもでしかありません。
『皆が権力に頼りきって』います。
政治も銀行も大会社もマスコミも。
ですから、皆が同じ方向を向いてしまっています。
「もはや危ない落ち目のブッシュに忠勤を尽くし」て、憲法改悪をしようとし、3兆円をむしりとられ、共謀罪を造ろうとし、時代遅れの教育再建をしようとしているのです。
まことに可愛い暗愚な有様です。
ブッシュは倒れるでしょう。その時にどうするかは考えていません。
赤信号に平気で突っ込んで行きます。神経が働いていません。
忠犬ハチ公の忠勤振りは犬であるから美しいのであって、人間の「相手を選ばない忠勤ぶり」は醜いというほかありません。それ以上に危険ですらあります。何をしでかすか判らないからです。チャイナや南北朝鮮の人民も権力者も密かに日本人を「何をしでかすか判らないエネルギーを秘めた不気味な奴ら」と見ている筈です。
米国の権力者の中にもその様に考えている者は多くいると思います。
日本のマスコミと政治そして金融資本や産業資本にはインテリジェンスはありません。チャイナや韓国や北朝鮮よりもはるかに劣るのです。
貿易をする財界人だけに若干の危機感が有るだけです。
要するに、日本の商売は「城下町の商店」の精神水準を離脱しておらず、日本の政治は「城下町の町内会と村の寄合い」の精神水準を離脱しておらず、日本のマスコミは瓦版屋と浮世絵版元でしかないのです。
今に至っても「お殿様」に頼りきっているのです。
殿様はもう居ないにもかかわらず、小商人(こあきんど)の商売根性と欲望だけで生きているのですから何もわからないのは当たり前の事です。
ですから、こういった日本は、
「いっぺんにペシャンコになる」のです。8月15日の敗戦がそうなのです。
昭和天皇の御聖断によって敗戦を受け入れたのです。
当時の権力者達は子供でした。
今の権力者はそれ以前の乳幼児です。
そして一からやり直さなければならなくなるのです。
しかし、世界規模の愚かな権力者が潰れても、日本と日本国民が潰れてしまうことはありません。
今の権力についていない人達の中に多くの近代史の失敗から学んだインテリジェンスをもった人達が育っているからです。
日本の政治権力とマスコミがペシャンコに倒れても直ぐに立ち上がる事は出来るのです。
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