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(回答先: Re: あと五年程でせうか 投稿者 石工の都仙臺市 日時 2006 年 4 月 05 日 12:29:51)
私はこれまで転向の過程・理由もなく、自分自身とトロツキズムの関係も語らずに他人事のようにネオコン批判をする太田竜をある種軽蔑し、批判的な目で見ていたが、現代日本思想にホッブスとダーウィンの影響があることは私も理解し始めた。
何故なら、現代日本では、悪平等か競争かなどというニセの二項対立が設定されている。しかし、現在のメーカーが作る製品は一昔前の製品よりかえって余計な機能がついた分、操作が複雑で使いにくく不便であり、故障も多い。たとえば、今のCDプレイヤーより昔のステレオの方が長持ちし、壊れにくいといえる。洗濯機にしても、一昔前の製品の方が威力が強く、匂いも汚れもよく取れていたように思う。市場原理などというが、実際にはファッション一つ取っても、消費者は一昔前の方が良いと思っても選択肢は限られているのである。仕事を進める上では、利己的なエゴイズムだけではダメで、どうしても利他的な精神が必要であり、自分自身の利益以上にユーザーや他部署との連携を考える必要がある。あまり利己的で個人主義的過ぎると、西部やライブドアのようにこける可能性がある。また、自然界では弱肉強食のように見えても、全体から見れば共存共栄で成り立っており、腹がいっぱいの時はライオンも草食動物を襲わないのである。
「警察がいなけりゃ、僕も強姦やっちゃうよ」「若い人は元気があっていい」「男は黒豹」これは男性差別である以上に、愛国を自称したり、それらの潮流の「行き過ぎ」に少し肩をすくめて見せる「良識派」ですらホッブスの思想が蔓延している証拠ではないのか?この国に輸入された思想の行き着く先はバトルロワイヤルであったのだ。
反西洋、尊王攘夷を掲げる者の中にも己の思想が西洋的な絶対王政と一神教とミリタリズムとバックラッシュの結合でしかなく、何ら日本独自の思想など持ち合わせていないという自覚のない政治家、官僚、「知識」人のいかに多いことか!私は太田の論の中でも現代思想の源流にホッブスとダーウィンの影響を見出した部分には物事の本質を捉える鋭い感性を感じた。私は今、これが今の日本の思想の本質なのだろうと思っている。
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