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<民主党執行部退陣、橋本訪中、領事館員自殺のことども>私の視点 永田町と霞ヶ関の三文オペラ(浅井久仁臣 グラフィティ)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo20/msg/794.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 4 月 01 日 22:23:48: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi_graffiti/e/3894097fd5721110612d32d731302015
Weblog / 2006-04-01 11:36:42

 民主党執行部が退陣した。こんなことは当然で、偽メイルと分かった時点でやっておくべきこと。コメントするのもバカらしい。

 この事態にニンマリしているのは、これまでに何度も言及しているが、虎視眈々と「自分の出番」を待っている小沢一郎氏だ。かねてより自ら代表の座への意欲を口にすることはなかったが、「その気」は充分過ぎるほどあった。3年前には代表の座を手にしながら「年金未加入」が発覚して直前で断念している。それだけに、今回が最後のチャンスと考えているのだろう。今彼の周辺はあわただしい動きを見せている。

 そんなばかげた民主党の「三文オペラ」に目を奪われている間に、日中関係に動きが出ている。これは下手をしたら将来に禍根を残すことになりかねない動きだ。

 「抵抗勢力」と決め付けられ、小泉劇場で痛めつけられた橋本元総理が、お伝えしたように30日から中国に入り、胡錦涛総書記と会談した。これは明らかに、日中関係につまずいている小泉首相を意識した動きだ。それは、胡錦涛氏の「靖国問題」発言にも表れている。この発言は、橋本氏が誘い出したものに違いない。表面的には、橋本氏が持論を述べて中国側に反論したことになっているが、それはあくまでも日本の国内向け発言だ。中国側にはその点は事前に伝えてあるはずだ。

 橋本氏の中国政界における評価は日本で言われている以上に高い。何と言っても、98年に史上初めて中国の国家主席(江沢民)を招き入れた実績はとても高く評価されている。実際に98年に江主席を迎え入れたのは、小渕総理(当時)だが、前年に招聘を決めたのは当時総理であった橋本氏だ。

 そんな橋本訪中を快く思わない小泉陣営は、31日の会談の前に先手を打った。一つは、27日、小泉首相自らが行った靖国参拝を正当付ける発言だ。そしてもう一つが、自殺した在上海日本総領事館員の遺書のリークだ。

 小泉首相の発言だが、記者会見で「中国、韓国の政府による批判も、私の参拝を理由に首脳会談を行わないことも理解できない」と高らかに語っている。これは、今回の会談で、胡主席が靖国やA級戦犯に言及しない方針との情報に、「仇敵橋本に手柄を上げさせてしまう」との危機感から打った手だと考えられる。これに対しては、中国側も黙っていられるはずはなく反論、その内容が日本のマスコミで伝えられたため、「中国はしつこい」との国民感情がさらに高まった。

 領事館員の遺書の「全容判明」にしてもおかしな話だ。永田町では、資料が「霞ヶ関(外務省)からヨミウリに渡された」とする者が少なくないが、時期的にも日本国内における中国脅威論の高揚を狙ったと思えなくもない。

 私は自殺が“発覚”した時もその週刊文春の記事に疑問を呈したが、この事件に関しては常に胡散臭さを感じるのだ。

 確かに、自殺した領事館員は中国の諜報機関なり情報関連の機関にはめられたかもしれない。だが、前にも書いたが、「美人局(つつもたせ)」などというのは、これまで欧米各国や共産圏諸国が「東西戦争」の中であの手この手で手法を変えて情報収集に使ってきたやり方だ。それに騙されて、挙句の果てに自らの命を絶ったからといって、ご本人には気の毒だが、外交をなめていた報いとしか言いようがない。水商売の女性の脂粉に惑わされて、相手に溺れ、自分の身分を明かす、知りえた情報を漏洩するなどは、外交官としては考えられない言動だ。そこには危機管理どころか、危機意識すらも感じられない

 外務省も中国を非難する前に、外交官の下半身の管理を含めて自らの危機管理体制の洗い直しをすることが先決なのではないか。中国を一方的に責めているが、相手が中国の諜報機関であるとの確証をどれだけ得ているかも怪しいものだ。何らかの形で、外交館員を死に追いやったのが、「暗闇の世界」の人間達であることが明るみに出たら上げた拳をどうするのだろう。

 マスコミ報道が民主党総退陣に集中するのが分からないでもない。いや、ある程度集中してもいいだろう。だが、そのような表面的な現象を追う報道ばかりでなく、どろどろとした政治や外交の真相(深層)に迫る取材活動をして欲しいと思うのは私だけではないはずだ。これをお読みの記者諸君。「ブンヤ魂」を大いに発揮して頑張って欲しい。地道な取材を続ければ、必ずやいつかは真相に突き当たるはずだ。それがブンヤ冥利というものではなかろうか。

 そう言えば、来週ある新聞社の新人記者研修の講師として呼ばれているから、このあたりの話も織り交ぜて大いに刺激してこようと思う。

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