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(回答先: 新聞に限らず、再販制度はいらん。ほとんど廃止した良い。 投稿者 kaname 日時 2006 年 4 月 01 日 19:12:17)
再販制度が廃止されたイギリスの実例
「日本の将来像?−本屋さん−」より一部抜粋
英国は、日本より早く再販売価格維持制が廃止された国である。したがって、日本で再販売価格維持制が廃止されたときにどうなるかということを知る参考書となるであろう(いやそんな事はないかもしれない。というもの民営化された英国の企業は軒並み評判が悪いのだから)。その結果どうなったかというと、日本の新聞社が言うように、新聞の配達制度は事実上崩壊してしまったし、本屋で売られている本の種類は少なくなったらしい。らしいというのは、その前を知らない筆者にとって、伝聞の域を越えることはないからである。しかし、実際に本屋で本を探してみると、大抵の場合見付からない。これは、分子生物学の本のような専門書に限らない。一般の本、例えば、Princess in Loveのような話題になった本であっても、一定の期間が過ぎてしまえば、書店の店頭から姿を消してしまうようだ。もちろん、これには、本屋が本を買い取るため、売れない本を余分に仕入れるわけにはいかないという事情があるのだが、日本で再販売価格維持制が廃止されたら英国同様に買い取り制度が主流になることも考えられる。再販売価格維持制で本の価格が守られているため、出版社は本屋へ依託販売をすることができるが、これが廃止されると売れる本を売れる時に高い値段でおろしてしまわなければ儲からなくなるからだ。ということは、少量しか売れない本は本屋も敬遠し、ベストセラー以外の本を手に入れることが極めて困難になるということである(筆者が書いた本などはどこかに消えてしまうだろう)。
新聞はどうなったかというと、値段は恐ろしいほど安くなった。筆者がよく読む(読むのではなく買うだけといわれているが)Timesは、30ペンス(約 50円)である。さらに、この夏は、月曜日だけ10ペンス(約15円)で売られている。日本の新聞より厚味があることを考えると、信じられないくらい安い(もっとも、筆者が理解することのできる情報量当たりの値段からすれば同じようなものかも)。ただし、各家庭への配達は基本的にはない。頼めば配達してくれるが有料であり、駅の売店で買うより割高となってしまう。もちろん、洗剤を無料でくれたり、よみうりランドの入場券をくれたりするなどということもない。いや、英国には、よみうりランドのような遊園地やテーマパークというもの自体が最近までなかった。マンチェスター近くのAlton Towerが、最初にできたテーマパークと言われる。筆者は、Lightwater Valleyというテーマパークに行ってきたが、そこの乗り物のレベルは、20年前の向丘遊園地といったところである(入場料を払ってしまえば、乗り物はすべてただというのはうれしいが)。まだ、大阪万博の方がよっぽどましである。ウィンザー近くにあるレゴランドなどは、日本人の間で「浅草の花やしき」と言われている(東京以外の人には理解できない例えかもしれないなあ。そう言えば、ロンドン在住の日本人で関西出身の人はあまりいない気がするのは気のせいだろうか)。
また、価格を自由に設定できるということは、価格の上昇の可能性もある。ここロンドンで日本語の本を購入すると、日本で購入する価格の2倍以上する。日本で出版された本であるにも関わらず、再販売価格維持制が適用されないからである。もちろん、輸送費がかかるので多少の価格の上昇はしょうがないとしても、高すぎると思うのは筆者だけではあるまい。筆者の職業柄、海外から本を個人輸入することが多いが、大抵の出版社は極めて安い送料で日本まで本を送ってくれる。決して2倍になるようなことはない。ということは、他に競争相手がいなければ、価格を上げても誰も文句を言えなくなるということである。
http://easyweb.easynet.co.uk/~ebihara/britain/jp5-0024.htm
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