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2006年3月24日 掲載
米国は21世紀もモンロー主義
グローバル化をアメリカナイズと勘違い
20世紀末のころから「グローバル時代」という言葉が頻繁に登場するようになった。日本では「国際化」と同じ程度の意味で受け止めている人が多いようだが、これは物事を地球規模で考え、地球規模で行動する時代ということだ。国境の壁は薄くなり、低くなり、近世以降に芽生えた国民国家の存在はどんどん希薄になる。21世紀は、そんな時代だといわれたのだ。
グローバル化は、金融をはじめ経済活動全般で急速に進んでいる。一般に分かりやすいのは情報の分野である。インターネットで世界中が結ばれたことで、国と国を隔ててきた壁は一気に取り払われた。あらゆる情報が、瞬時に世界を駆けめぐるようになったのだ。
スポーツの世界でもグローバル化は進んだ。サッカーがその典型で、日本の選手も欧州のクラブチームに所属、その活躍は現地の新聞の1面を飾ったりする。野球もそういう流れになっている。日本が初代チャンピオンになったWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)はグローバル化を象徴する大会だった。ただ、一方で、米国がグローバル化の本当の意味を理解していないことも、この大会で改めて確認できた。
インターネットは米国防総省が軍事目的で始めた研究が基礎になっている。大リーグは各国の選手を受け入れ、今では、日本はもちろんアジア各国出身の選手が増えている。米国がグローバル時代に一役買っているのは間違いない。
だが米国は、他国をアメリカナイズすることがグローバル化だと勘違いしているようだ。米国は他の国より上の存在で、世界中に米国的な価値観を広げることを指すと考えているらしい。だから、自分たちの思い通りにならないイラクを武力で押さえ込もうとした。次はイランをやろうとしている。反米的な態度の国はグローバル化に乗り遅れているとでも考えているかのようだ。
WBCでも、米国は自国が優勝しやすいような仕組みを考え、審判は判定を平気でチョロまかした。自国が発祥のスポーツで盛り上がるのは結構だが、自分たちの権益だけを至高のものとする態度は困りものだ。米国の姿勢は、モンロー主義を唱えた200年近く前と比べて何ひとつ変わっていない。【高橋乗宣】
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=25451
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