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□「小泉後継」劇 開演じらす首相 等距離保ち“舞台回し” [産経新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060323-00000004-san-pol
「小泉後継」劇 開演じらす首相 等距離保ち“舞台回し”
「意中は安倍氏」変わらず?
九月の自民党総裁選を控え、小泉純一郎首相はこのところ、表向きは「ポスト小泉」候補と目される有力議員らと等距離を保ち、中立の姿勢をみせている。党内では「首相の意中の後継候補は安倍晋三官房長官」(閣僚経験者)と見る向きは強いが、首相周辺は「首相自身はまだフリーハンドだ」と強調する。首相には、総裁選直前まで意向をぼかすことで、求心力を維持していく思惑があるようだ。
「九月に向けて新党をつくり、党首になったらどうですか」
十六日夜、首相公邸で開かれた衆院予算委員会理事らとの会食。大島理森予算委員長は小泉首相にこう水を向けたが、首相は「いや、いや」と言って、話題をそらした。大島氏は「『ポスト小泉も小泉』という党内の一部の観測の反応を探った」(自民党関係者)とみられている。
首相からは最近、意中の「ポスト小泉」候補をにおわせる発言は影を潜めているものの、一月ごろまでは「安倍後継」のレールを敷くかのような言動が目立った。
昨年十月末の第三次小泉改造内閣発足の際、首相は官邸の執務室で、官房長官就任を受諾した安倍氏を立ち会わせ、入閣の手順を目の前で見せた。「安倍氏に“帝王学”を学ばせようとする思いがあった」と官邸筋はみる。その後も「ポスト小泉」の条件として、「選挙に勝てるかどうかが大きな要素だ」と述べるなど、国民的人気が高い安倍氏を後継者に据えたいとの思いをにじませていた。
最近の首相の心境を、自民党幹部は「安倍氏を後継としたい意思は変わっていない。指名のタイミングを図っている」と言い切る。後継指名のタイミングが、首相の任期内の影響力を生かしも殺しもするからだ。
歴代首相の大半は、国政選挙での敗北や失政など、失意のうちに退陣を余儀なくされ、後継選出までの時間的余裕はなかった。小泉首相の場合、九月までの任期を全うする可能性が高く、総裁選は水面下での動きを含めて“長丁場”だ。過去では佐藤栄作(故人)、中曽根康弘両元首相らの「長期政権」の後に、こうした総裁選の流れがあった。
佐藤氏は昭和四十七年、実兄の岸信介元首相が推す福田赳夫氏への「禅譲」へ一カ月以上も前から動いた。そのことが田中角栄氏につけ入るすきを与え、佐藤氏は求心力を失い、福田氏を後継に据えることに失敗している。これとは対照的に、中曽根氏は六十二年、後継者レースで安倍晋太郎、竹下登、宮沢喜一の三氏を競わせ、最終的に彼らから「一任」を取り付けた上で、竹下氏を後継に指名した。そして、退任後も影響力を温存した。
松野頼三元自民党総務会長は「小泉首相は佐藤氏の失敗を教訓としている。直前まで様子見するだろう」と話す。現に、首相は来年度予算案が衆院を通過した二日、後半国会で行政改革推進法案の審議が行われることを念頭に「世間は、次の首相になったら(改革を)どうするかということに関心をもつだろう」と述べている。これは、安倍官房長官、麻生太郎外相、谷垣禎一財務相ら「ポスト小泉」候補を競わせ、模様をながめるとの姿勢を示したものだ。
「首相は各候補と公平に時間をとって会う演出にも心がけている」(官邸筋)という。こうした首相の動きについて、党関係者は「土壇場まで態度を鮮明にしなかった中曽根氏の手法を彷彿(ほうふつ)とさせる」と語る。
党閣僚経験者は次のように指摘する。
「首相はレームダックとなるのを避けるべく、総裁選をめぐる党内の綱引きが土壇場まで続くよう舞台回しするのに懸命だ。『劇場型政治』の幕は最後まで下りない」
(産経新聞) - 3月23日2時55分更新
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