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社説(2006年3月18日朝刊)
[グアム移転費]
◇許されぬ血税の投入
在日米軍再編の一環として、在沖米海兵隊司令部と要員約七千人のグアム移転に掛かる費用約百億ドル(約一兆千八百億円)の分担をめぐり日米交渉が難航している。
米国が日本政府に突きつけた要求額は、総額の約75%(約八千八百五十億円)に上り、想定をはるかに上回る。
米国防総省によると、司令部や兵舎などの基地建設だけでなく、病院、道路、電気、水道、下水など関連施設の費用も盛り込んだためだ。
日本政府は、グアムへの海兵隊移転を普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設と引き換えに、沖縄の負担軽減策の目玉にしたい考えである。
だが、海外にある米軍施設整備への財政支援には根拠となる新法の制定が必要なのは言うまでもない。
米側は「グアム移転は日本が求めたもの。米国は日本の防衛に責任を負うが、日本は米国の防衛に責任がない。では、日本の役割は何か」と脅しをかけてきた。暗に、特別措置法の制定を促しているとしか思えない。
確かに、日米安保は米国が日本を守るだけの「片務条約」であり、日本も米国を守るという「双務性」がない。
憲法九条の制約があるからだ。
ただ、大盤振る舞いとも言える「思いやり予算」で米国に貢献していることを忘れてはなるまい。
日本政府は、一九七八年以降「思いやり予算」と称して米軍住宅や戦闘機の格納庫などを建設してきた。
八七年には日米特別協定を締結して米軍基地内で働く日本人従業員の給与や米軍の訓練費の一部、光熱費まで負担するようになった。
年間の思いやり予算は、スタート当時に六十二億円だったのが、二〇〇五年には四十三倍の二千七百三十一億円に膨れ上がっている。
米国は現在、二十七カ国(NATO十八カ国、太平洋地域三カ国=日本、韓国、オーストラリア、湾岸地域六カ国)と軍事同盟を結んでいる。
米国防総省の〇四年「同盟国の貢献」報告によると、日本が負担した米軍経費は、四十四億千百万ドルで、二位のドイツ(十五億六千四百万ドル)以下二十六カ国の合計額(三十九億八千六百万ドル)を上回り、突出している。
日本は、米軍駐留経費負担で米国から「世界一気前がいい」と言われるゆえんである。
日本の主権が及ばない外国の米軍基地の増強に、これ以上国民の血税を投入すべきではない。
むしろ「気前のいい国」を返上し、対米従属から脱すべきだ。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20060318.html#no_1
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