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(回答先: 「中国の外交姿勢象徴」共同開発提案に政府・与党反発 [読売新聞] 投稿者 white 日時 2006 年 3 月 09 日 18:37:50)
□ガス田協議 熱くならずに粘り強く [毎日新聞・社説]
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20060309k0000m070155000c.html
社説:ガス田協議 熱くならずに粘り強く
東シナ海のガス田開発をめぐり北京で6、7両日行われた日本と中国の実務者協議で、中国が提案した共同開発の対象に尖閣諸島周辺海域が含まれていることがわかった。わざわざ領土問題をからませてきた中国の対応は問題をこじらせるだけだ。日本は中国提案に乗る必要はない。
両政府は協議内容を公表しておらず、中国提案の中身は必ずしも明確ではない。しかし、政府関係者によれば、中国は日中中間線付近で開発中のガス田「春暁(日本名・白樺)」と「天外天(同・樫)」周辺を除いたうえで、新たに北側と南側の2カ所の海域を共同開発の対象として提案したという。
南側は尖閣諸島の北側海域に当たり、日本の排他的経済水域(EEZ)にかかっている。尖閣諸島は日本が1895年に沖縄県に編入、戦後は米国の管理下に置かれたが1972年の沖縄返還で施政権が戻され、現在も日本が実効支配している。中国は78年に訪日したトウ小平副首相(当時)が領土問題棚上げ論を唱えたが、92年制定の領海法で中国領と明記した経緯がある。
そもそも日中間のガス田協議がこじれているのは、両国間のEEZの境界をどこに引くかという問題が根底にある。両国から等距離の中間線を主張する日本と、大陸棚延長論を取る中国が対立しているからだ。EEZは海洋資源について沿岸国の主権的権利が及ぶ範囲を定めたもので、領土問題とは別の話だ。
にもかかわらず中国があえて領土問題をからめてきたのには、問題を複雑化させることによって時間を稼ぎ、ガス田開発の既成事実化を図ろうとする意図を感じる。中国が開発未着手の海域についての共同開発を新たに提案しながら、開発に着手済みの「春暁」や「天外天」については日本の共同開発要求を拒否したことがそれを表している。
中国の開発大手・中国石油開発の香港法人は「春暁」について、生産体制は昨年末に整い今年前半の生産開始を見込んでいることを明らかにしている。この海域については、開発対応が後手に回るなど日本側にも不備があった。加えて、中国側には「春暁」の開発に多額の投資を行ってきたのだから後戻りは出来ないという事情もあるだろう。
しかし、双方は協議継続の必要性では一致している。それなら、中国は一方的な生産開始は控えるべきだ。
日本側も冷静に考えてみる必要がある。エネルギー確保の国家戦略から採算を度外視した開発を進める中国と共同開発を行うことが本当に日本の利益になるのかということだ。共同開発によって東シナ海が本当に「平和の海」になるのなら必ずしも否定するものではないが、埋蔵量やコスト面で採算が合うのかどうか。慎重に対応すべき問題である。
日中両政府は1カ月以内にも次回協議を開く方向で調整しているという。双方ともあまり熱くならず、じっくりと話し合ったらいい。
毎日新聞 2006年3月9日 0時29分
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