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【videonews.com 】丸激トーク・オン・ディマンド第257回[2006年3月3日収録]
タイトル:なぜ日本は拒否できないのか
ゲスト:関岡英之氏(ノンフィクション作家)
建築基準法、独占禁止法、会社法に商法に証券取引法、そして国際会計基準の導入
と郵政民営化。いずれも過去10年の間に日本が行ってきた大改革だ。こうした一連
の制度改革によって、日本は国の形が大きく変質したと言っていいだろう。しかし、
これらの改革のほとんど全てが、実はアメリカ政府が毎年日本に提出している構造改
革要望書に記されているものばかりであるという事実を、我々はどう受け止めるべき
なのだろうか。
『拒否できない日本』の著者関岡英之氏は、日本の主要な改革の背後にはことごと
くアメリカの意向が働いていると指摘する。そして、アメリカ政府や政府に圧力をか
ける業界団体は、その事実を公文書やウェッブサイトなどで堂々と公表しているとい
う。
しかし、アメリカ政府が自分たちにとって都合のいい制度変更を求めること自体
は、本来それほど不思議なことではない。問題はなぜ日本がアメリカの要求をことご
とく受け入れてしまっているのかだ。
確かにアメリカの求める改革の中には、より大きな自由や透明度を求めるものも多
く、一定の普遍性を持つため、反論しにくい面はある。しかし、その背後にある「小
さな政府」や「自由競争至上主義」などの思想は、アングロサクソン固有の特殊な価
値に他ならない。それが日本人を幸せにできると考える根拠はどこにも無いと関岡氏
は指摘する。
外圧を利用して国内で優位な立場に立とうとする役人や経済人、学者などはこれま
でも時代の節目節目に登場してきた。しかし、現在日本が進めている改革は価値観や
ライフスタイルの本質的な変質を日本人に迫るものになりつつあるため、その影響は
計り知れない。
日本はこのままアメリカの意に沿う形で国のあり方を変えていって本当にいいの
か。一体誰がその手先となっているのか。なぜわれわれはそれを拒絶できないのか。
そして、それを受け入れ続けた時、その影響はわれわれにどのような形ではね返って
くるのか。関岡氏とともに、一連の「改革」の本質とその問題点を考えた。
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