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最近まで規制改革・民間開放推進会議の農業・土地住宅WGの専門委員であった本間正義・東大教授の意見
http://www.asyura2.com/0601/senkyo20/msg/1170.html
投稿者 heart 日時 2006 年 4 月 13 日 19:56:00: QS3iy8SiOaheU
 

(回答先: 田代教授による日本の農政批判(日本農業経済学会シンポジウム「徹底討論・日本の農政改革」での基調報告より) 投稿者 heart 日時 2006 年 4 月 13 日 19:54:46)

本間正義という人は、農業経済学者でありながら、経済界と同じ考え方をする、売「農」奴的な人で私はかなり大嫌いなのですが、参考までに彼の基調報告も載せておきます。

ちなみに、本間氏と同様の立場と思われる明治学院大学の神門善久助教授は、
「『日本人が日本国内でやる農業が日本農業だという発想を捨てるべき』と主張、グローバリーゼーションのなかでどう国際化を進めるかを考えるべきと強調した」そうです。

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基調報告(2)
国際化に対応する日本農業と農政のあり方

◆関税削減避けられず

 東京大大学院の本間正義教授は共有すべき危機意識として「グローバル化と避けられない関税削減」、「進まぬ構造改革と農地集積」、「担い手は日本農業の旗手か」などを挙げた。
 とくにWTO交渉については「楽観論がまかりとっている」と強調し、ウルグアイ・ラウンド交渉で実質的な関税削減は次の交渉の課題とされたと指摘。日本は日本提案で「多様な農業の共存」が交渉の基本哲学となるべきと主張しているが、そもそもWTOの基本哲学は「貿易の拡大を通じた経済的繁栄」にあるとした。農業の多面的機能への配慮も農業協定に盛り込まれているが、それは関税削減につながらないことを意味せず、むしろ多面的機能に配慮すれば「永続的な保護の論理をビルトインすることになってしまう」。
 上限関税の議論も国内では輸出国が突如提案してきたように受け止められているが、2000年の交渉開始時点からすでに米欧でタリフピークをめぐって議論されていたこと、と本間教授は指摘した。
 交渉の構図も米欧対途上国となっており日本など輸入国の発言力は低下、国境措置の議論はG10では大きなテーマだが交渉全体では「弱いイシュー」だとした。
 こうしたことからも関税削減は不可避と考えるべきだという。

◆自給率目標、不明確な目的

 そのうえで本間教授は関税削減など国際化のなかで展開されようとしている農政改革について検証した。
 現在の農政は食料自給率目標を設定しているが、自給率向上の目的は「誰に聞いても明確ではない」と批判、多面的機能の保護が理由だとするならその目的のためには農業保護とは別の施策で対応してもいいはずとした。
 また、担い手を限定する施策について「マーケットがうまく機能するまでのつなぎの意味で限定するなら理解できるが、本来はマーケットが担い手を決める」と主張した。
 さらに構造改革を促進するためには「選ばれた担い手に、さらに構造改革を進めるためにすべき課題が盛り込まれているべき」として、規模要件は示しているものの構造改革を促進させるための一層の規模拡大などの方向が現在の政策では示されていないことが問題だとした。また、担い手要件を規模ではなく販売金額ベースを基準にした設定もありえるとし、それによって新規参入の促進にもつながるとした。

◆農地集積と「黄」政策活用を

 本間教授は緊急の農政課題は耕作放棄地の増大や、農地集積の遅れ、高い転用期待などの問題を抱える農地制度改革にあるとし、農地利用と所有の分離、税制の見直しなどで小規模農地の保有コストが高くなるような改革が必要だとした。
 担い手育成、支援策について、本間教授は品目横断的な直接支払い政策はヨーロッパのように構造改革がなされた後の農業生産維持のために導入すべきものであって、日本ではまず担い手が規模拡大や増産意欲を持てるような短期的措置が求められていると主張。「黄」の政策で日本は2000年約束水準約4兆円の 8%の7300億円まですでに削減しており、かりに今回の交渉で2000年水準の50〜60%の削減約束が合意されたとしても、「黄」の政策として約2兆円の支出可能になる。それを活用して生産意欲が持てるように生産刺激的な政策を短期的に導入して担い手を育成、その次にさらなる関税削減に対応した構造改革を進めるという手順を踏むべきとした。
 その際、めざすべき方向はコメ偏重からの脱却と食料安全保障政策とは無関係の食料自給率目標からの解放だとし、また、「アジア共通農業政策」の構築に向けて、二国間を超えたFTA、EPAの重要性、労働移動の自由、日本農業者のアジア進出などを考えるべきなどと主張した。

http://www.jacom.or.jp/ronsetsu/kaisetsu/kaisetu06/rons103s06041105.html

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