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社説(2006年2月20日朝刊)
[グアム移転費]
◇なぜ日本国民の税金か
政府・与党は、在日米軍再編で沖縄の負担軽減の目玉である在沖米海兵隊司令部や海兵隊員のグアム移転経費について、日本側も応分の負担をする方針を打ち出している。
米政府は、日米審議官級協議などで移転経費総額を七十六億ドル(約八千八百億円)とはじき、日本政府にその半額程度の負担を期待しているという。
日米両政府は昨年十月の中間報告で、米第三海兵遠征軍司令部(うるま市)をグアムに移転し、海兵隊員約七千人を県外に移すことで合意。うち約六千人と家族を含む計約一万四千人がグアムに移転する計画だ。
だが、在日米軍の海外移転に伴う日本の経費負担は日米地位協定に規定がなく、新たな法整備が必要となる。
このため、政府・与党は米軍再編推進のための特別措置法の検討に乗り出した。
海外での他国軍隊施設の建設費用を日本政府が負担するのは例がなく、無償での資金供与には財務省も難色を示している。
自民党国防族幹部も「いくら米国が同盟国とはいえ、安易に血税を注ぎ込むわけにはいかない」とし、一部融資方式などを検討し始めた。
果たして、米国の領土にある軍事基地とその関連施設の建設費まで日本が負担する必要があるのだろうか。
日米安保条約に基づく米軍への施設提供は、本来「日本防衛と極東の安全」を前提としている。
日本は、日米地位協定上も米側が支払うと決められている在日米軍駐留経費を「米軍思いやり予算」と称して、日本が負担するようになって既に二十七年になる。
日本が支払う必要はないにもかかわらず、とにかく「日本防衛のため」を建前とし、国民の税金で賄ってきた。
今回の移転経費は、その思いやり予算とも異なる。極東に限らず、世界のあらゆる地域に軍事展開する米軍のために、日本の主権が及ばない米国領のグアムにある米軍基地の建設に日本国民の税金を投入するものである。
異常な対米従属の姿といえ、まともな主権国家ではあり得ないことではないのか。国会でもっと論議すべきだ。
グアム移転に伴う海兵隊員の削減は、嘉手納基地以南の米軍基地返還とともに普天間飛行場の名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設受け入れと「パッケージ論」である。
しかも、日米両政府の協議は、県や地元住民の賛否に関係なく「頭越し」に進められている。説明責任を果たさぬ協議結果(最終報告)は、住民にそっぽを向かれるだけだろう。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20060220.html#no_1
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