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http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/02/09/03.html
小泉首相“折れた”皇室典範改正見送り
小泉純一郎首相は8日、女性・女系天皇を容認する皇室典範改正案について「全会一致で改正されることが望ましい」と述べた。今国会での改正案提出を見送ることを示唆したもので、改正案提出に積極的だった言動を大幅に軌道修正した。一方、英紙タイムズは、首相が「レームダック(死に体)化する可能性がある」と報じた。
改正案提出に強い意欲を示していた首相が、一夜にして折れた。
衆院予算委員会で首相は「慎重に議論して、誰もがこういう改正が望ましいという形で成立するのが望ましい」と答弁。その上で「(改正案を)政争の具にしないように慎重に取り運んでいきたい」と、混迷を避けたい考えを口にした。
夜になると発言はさらに“後退”。記者団に対し「より慎重に議論していく必要がある。できれば全会一致で改正されることが望ましい」と述べた。
方針転換は苦渋の選択だった。懐妊が分かった7日夜、国会審議を終え執務室に戻った首相に提出見送りを進言したのは安倍晋三官房長官。「“自民党において今回の慶事も合わせて議論されると思う”と記者団に話してもいいでしょうか」と、伺いを立てた安倍氏に首相は黙って了承を与えたという。自民党幹部は「総理は(改正案を)出したいんだろうな。だが、現実問題としては…」と首相の初志貫徹が困難なことを示した。
ライブドア事件、耐震強度偽装、米国産牛肉問題、防衛施設庁不祥事の「4点セット」で首相にとって旗色が良くない今国会。その中で、皇室典範改正は「批判をかわすための武器だった」(与党関係者)が、方針転換を迫られたことで「4点セット追及をどう退けるか。新しい武器を探す必要が出てきた」(同)という。
一方、8日付の英紙タイムズは、首相が9月までの任期中、最後の仕事として進めていた「皇室典範改正論議が数カ月間、中途半端な状態とならざるを得ない」と分析。その上で首相の求心力が低下し「レームダック化する可能性がある」と伝えた。
共同電によると、同紙は、懐妊早期の段階でのメディアへのリークが、女系天皇に強く反対する政治家や学者らにとって“完ぺきな役割”を果たしていると説明。反対勢力が、宮内庁発表前に情報をマスコミに伝え、改正案の国会提出阻止を図った可能性があるとの見方を示した。
≪党内も同調≫自民党内では8日、小泉首相が皇室典範改正案の今国会提出を見送る可能性を示唆したことに対し、同調する意見が相次いだ。一方、与党の幹事長らは国会内で会合を開き、紀子さまの懐妊と皇室典範改正に関し「皇位の継承と慶事は分けてしっかり勉強していく」との方針を確認。「皇位継承の安定が本来の目的であり、議員個々人が静かに勉強することが大事だ」との考えで一致した。自民党の津島雄二元厚相は記者団に「国民の大多数が改正に納得することが大事だ。今国会での提出見送りは常識的に予想できる」と指摘。党3役経験者の1人は「首相としても見送りは仕方ないということだろう」との見方を示した。
また、昨年の衆院選で初当選した自民党の赤池誠章氏ら新人議員有志は改正に慎重な対応を求める要請書を武部勤幹事長あてに提出した。要望書は新人34人が署名。
[ 2006年02月09日付 紙面記事 ]
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