★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK19 > 436.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
2006年02月08日21時25分
http://www.asahi.com/politics/update/0208/009.html
皇室典範改正案の行方は
「最後の国会」の最大の政権課題として皇室典範改正案の成立を明言してきた小泉首相が、厳しい立場に立たされた。秋篠宮妃紀子さまの懐妊を受けて、ただでさえ閣内にも出始めていた慎重論が一気に噴出し始めたからだ。だが改正案の行方次第では、9月に任期切れを控え、政権の求心力が急低下しかねない。
8日、首相発言は微妙だが明らかに変わった。
午前の衆院予算委員会で「誰もが改正は望ましいという形で成立するのが望ましい」と言い、夜には記者団に「できれば全会一致で改正されることが望ましい」と踏み込んだ。自民党内合意だけでなく、与野党合意も必要だ――改正案提出に向けて自らハードルを上げた形になった。
背景にはこの日も広がった慎重論がある。
「小泉チルドレン」と呼ばれる自民党新人議員のうち34人が、慎重審議を求める署名を党執行部に提出。首相の方針を支持してきた自民党の加藤紘一元幹事長も講演で「今国会で必ず通す、と言えば言うほど事態はもめる」と語り、慎重論に転じた。
安倍官房長官が8日の記者会見で「今回のご慶事も十分に踏まえ、(自民党で)議論をいただく。総理もご同様の考えだ」と語ったのは、こうした党内事情を踏まえたものだ。
関係者によると、安倍氏は前日、首相に慎重論が勢いを増している現状を報告。「改正準備は進めるが、与党内の議論や世論の動向を見極めて判断する」との方針で一致したという。
首相の判断次第で、改正案は複雑な道筋をたどりそうだ。
「任期中に皇室典範を改正する責任があると感じている」と周囲が見る首相は、これまで今国会での改正案成立を模索してきた。
与党内では、国会提出前に与野党の協議機関を設けて事実上の合意を取り付け、「国民の総意」の形を取る案も検討されている。あくまで首相が改正案提出にこだわると、提出が当初の目標だった3月上旬から大幅にずれ込み、その場合、国会の会期延長論が浮上するのは必至だ。
次に、政府が今国会に改正案を提出するものの、次の国会に継続審議になるケースも考えられる。首相は8日の衆院予算委員会で「国会においても議論する場をつくる」と述べる一方、同夜、記者団に「全会一致が望ましい」と語っているためだ。
ただ、首相は9月の自民党総裁任期切れとともに退任する意向を表明しており、改正案は次期首相の手に委ねられる。「ポスト小泉」有力候補の安倍氏や麻生外相が新首相に選ばれれば、ともに慎重な立場とみられ、棚上げされる可能性が出てくる。
さらに、紀子さま懐妊で、男系維持派は「男の子がお生まれになる可能性もある。謹んで待つべきだ」(平沼赳夫元経済産業相)と主張。首相の方針に理解を示す立場の政治家からも「1、2年じっくり時間をかけて」(加藤元幹事長)との声が漏れ始めた。首相は世論についても「よく見極める必要がある」としており、状況次第では今国会への法案提出自体を見送ることもありそうだ。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK19掲示板