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民主、リベラル勢結集 安保・外交政策
憲法を改正して集団的自衛権の行使を可能にすべきだと主張する民主党の前原代表に対し、党内で反対勢力の巻き返しが始まっている。前原氏の外交・安保路線とは異なる政策提言を手がけたり、党が近く始める憲法提言についての対話集会で議論を盛り上げたりしようとしている。合わせて50人規模で、9月の代表選で争点化を図り、対立候補の擁立も視野に入れている。(向井貴之)
●「反前原」の50人、支持者離れ警戒
党内の政策勉強会「リベラルの会」は1月下旬、衆院議員会館で今年の初会合を開いた。代表世話人の一人、近藤昭一衆院議員は「外交・安保の問題では、前原さんが今までの党の方針とは随分違った方向に転換させてしまう、と危惧(きぐ)している」と問題提起した。
メンバーは若手・中堅議員約30人。横路孝弘衆院副議長に近い旧社会党系議員のグループからは数人で、後は菅直人元代表や小沢一郎前副代表らに近い議員が中心だ。「集団的自衛権の行使を認めない」という点で一致している。
結成は04年。当時の岡田克也代表が、米国での講演で「改憲して国連安保理の決議があれば武力行使を可能にすべきだ」と述べたことに異論を唱えた。結成当時50人近くいたメンバーは昨年の総選挙の大敗もあって半分以下に減ったが、新たに約10人が加わり、再び活発化しつつある。外交・安保で持論を語り、党内議論をリードしようとする前原氏の姿勢に、「支持者の幅が狭まってしまう」との危機感がある。
新加入のメンバーの一人は、「年末年始の支持者回りや年賀状で『外交・安保路線では自民党より強硬じゃないか』『このままでは次の選挙で民主党を支持できない』と厳しい意見を浴びせられた」と打ち明ける。
近藤氏は同じ代表世話人の平岡秀夫衆院議員と2人で、前原氏に反論する「私論」を2月中にも発表する予定だ。会としても、3月中に外交・安保路線を政策提言にまとめる方針で、前原氏に対抗している。メンバーの一人は「前原さんへの宣戦布告のようなものだ」と意気込む。
また、横路氏を中心に旧社会党系議員らによる「新政局懇談会」も、先月下旬に会合を開き、「憲法や安保を今うんぬんすることは国民が求めていない」と前原氏への警戒感をあらわにした。
●代表選、候補擁立も
これらの勢力は、巻き返しの場として、今春から始まる予定の党主催の「憲法提言」についての対話集会にも活路を見いだそうとしている。
集会は全国11カ所の衆院選比例ブロックごとに開き、枝野幸男・党憲法調査会長の解説後、地元議員らも加わって聴衆とのやりとりに多く時間を割く形をとる予定だ。
平岡氏は「代表選で投票権のある党員やサポーターと議論できる機会があることは、重要な意味がある」と歓迎する。「前原氏の考えについていけない党支持者も多い。集団的自衛権の行使に反対する機運を盛り上げることも可能」(党中堅議員)だからだ。
副議長のため現在は無所属の横路氏だが、すでに国会外の集会で積極的に講演。「小沢さんとも議論して、9条は改正しない、自衛隊は国土防衛に専念するなど、だいたい合意している」などと語り、憲法の歴史をまとめた自作の冊子を配って憲法9条の大切さを訴えている。
前原氏は、今国会中に安全保障の基本政策がまとまらなければ退任する考えを示しているが、その場合でも前原氏と同じ考えを持つ若手・中堅議員が代表選に名乗り出る可能性がある。
平岡氏は「自民党総裁選に埋没しないためにも、代表選の争点にして堂々と訴えるべきだ」と言う。そのうえで「政策提言に賛同してくれる人と代表選で協力することになる」と語り、独自候補擁立の可能性も否定しない。旧社会党系の鉢呂吉雄前国対委員長も、前原氏の対立軸となる候補の擁立を検討している。
http://www.asahi.com/paper/politics.html
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