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2006/02/28 09:10
札幌地裁(原啓一郎裁判長)で続いている自衛隊イラク派遣差し止め訴訟で二十七日、防衛政務次官も歴任した原告の箕輪登元郵政相(81)に対する証人尋問が行われた。病気を押し出廷した箕輪さんは「自衛隊は国を守るためのもの。海外に出てはならない」と懸命に訴えた。
箕輪さんは一昨年一月、自衛隊のイラク派遣は違憲だとして国に派遣差し止めと慰謝料一万円を求め提訴。だが昨年春に肺炎を悪化させ札幌市内の病院で入院生活を続けている。病院の主治医も付き添い、陳述する箕輪さんの後ろで容体を見守った。
箕輪さんは「日本がいつまでも平和であってほしいから」と提訴に踏み切った動機を説明。弁護人から「イラク派遣を決めた政府をどう思うか」と聞かれ、「アメリカの言うことを聞いているだけ」とこぶしで机をたたき、思うように出ない声をからして訴えた。尋問は休憩を二回はさみ二時間半続いた。
尋問を終えて、箕輪さんはやや疲れをみせながらも、「言いたいことは言えた。これでもうみんなの前に出ることはないと思う」と、晴れやかな表情で語り、病院へ戻った。
<写真:札幌地裁での証人尋問の後、報道陣の質問に答える箕輪登さん>
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