★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK19 > 1006.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: Re: URLをつけた朝日記事は「一問一答」ではありません。転成仁語が引用した記事はWebにはないようです。(本文なし) 投稿者 gataro 日時 2006 年 2 月 26 日 13:11:30)
2月26日(日)
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm から転載。
昨日の続きです。72年の沖縄返還に際して、原状回復補償費400万ドルを肩代わりするという「密約」について、政府が大嘘をついているという問題です。
実は、この大嘘は2000年にばれていました。この密約を裏づけるアメリカの公文書が見つかったからです。
見つけたのは、我部政明琉球大教授と朝日新聞でした。このとき吉野さんは、報道後に外務省の事務当局者から「(報道に関して)問い合わせがあったら『密約はない』と否定してほしい」と頼まれ、河野元外相(現衆院議長)からも「密約は否定してください」と要請されたそうです。
これについて、『朝日新聞』2月24日付「沖縄返還の密約否定『河野氏が要請』元局長新証言」( ttp://mytown.asahi.com/okinawa/news.php?k_id=48000000602240002 )という記事は、次のように書いています。
00年に我部政明・琉球大教授と朝日新聞が入手した米公文書には、返還協定では米側が「自発的に支払う」とされた原状回復補償費400万ドルを日本政府が「確保する」と吉野氏が明言していることが記されている。吉野氏とスナイダー駐日米公使のサインがあった。
吉野氏によると、報道後に外務省の事務当局者から電話があり、「(報道に関して)問い合わせがあったら『密約はない』と否定してほしい」と頼まれた。河野元外相からも「密約は否定してください」と電話で要請され、了承したという。
その後記者会見した河野外相(当時)は「密約はない」と、歴代外相の答弁を繰り返した。
24日の衆院外務委員会でこの問題について問われた麻生外相も、「『(密約の存在を)なかったことにしてくれ』と河野(洋平・元)外相が(吉野文六・外務省元アメリカ局長に)頼んだという話になっているが、そのようなことはなかった」と、吉野さんの証言を否定しています。
また、同じ日に閣議決定した民主党の喜納昌吉参院議員の質問主意書に対する答弁書でも、政府は「沖縄の返還に際しての支払いに関する日米間の合意は沖縄返還協定がすべてであることは歴代外相が一貫して繰り返し説明しており、(密約の存在について)改めて確認する必要はない」として、従来の見解を繰り返しています。
つまり、これまで嘘をついてきたという吉野さんの証言にもかかわらず、また、その証言を裏づけるアメリカの公文書が存在するのに、政府は「嘘はなかった」と今もって嘘をつき続けているわけです。「嘘の上塗り」と言うべきでしょうか。
昨日引用した「一問一答」で、吉野さんは、「国会でも法廷でも『忘れた』と言う以上、忘れなきゃいかん。意識的に記憶から消そうとしてきた。そのほうが良心の呵責(かしゃく)を覚えなくてすむ」と語っています。「嘘をつく」よりも、「忘れた」ことにした方が、まだ「良心の呵責(かしゃく)を覚えなくてすむ」というわけでしょう。
しかし、その「良心の呵責(かしゃく)」は、全てを忘れたことにして真実を墓場の中まで持っていくことを許しませんでした。「忘れなきゃいかん」と自らに言い続けてきた吉野さんは、それでもなお、人間としての誠実さを「忘れな」かったということになります。
嘘をつき続けることが辛かったに違いありません。全てを忘れ口をとざすことは、人の道に反すると考えられたのではないでしょうか。
それに引き換え、これだけ事実が明らかになっているというのに、今もなお嘘をつき続ける政府、とりわけ、河野衆院議長と麻生外相の態度は許せません。吉野さんの勇気ある証言を真っ向から否定するものだからです。
これでは、吉野さんの方が嘘をついているということになってしまいます。河野さんや麻生さんは、嘘つきは吉野さんの方だとでも言いたいのでしょうか。
かつて、真実を暴露した西山さんを獄舎に追い込んで罪人に仕立てたように、今度は勇気をもって真実を告白した吉野さんを嘘つき呼ばわりしようというのでしょうか。
真実を語り、「良心の呵責(かしゃく)」から逃れることができるという以外に、吉野さんには何のメリットもありません。嘘つきはどちらなのかは、誰が見ても明らかでしょう。
河野衆院議長や麻生外相は、吉野さんの証言を否定することで「良心の呵責(かしゃく)を覚え」ないのでしょうか。もし、河野さんや麻生さんに、少しでも人間としての誠実さが残っているのなら、勇気をもって真実を明らかにして欲しいものです。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK19掲示板