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2006.1.14(その1)
2006年森田実政治日誌[31]
静かに動き始めたポスト小泉への党内再編/小泉首相の勢いは衰え始めた
「世の中はなにか常なるあすか川昨日の淵ぞ今日は瀬になる」(古今集、詠み人知らず)
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自民党ウォッチャーの友人B氏から電話があった。以下、B氏の話をそのまま記す。
《森田さん、自民党内が変わってきました。小泉首相の勢いはかなり衰えてきました。もっとも、ご本人はわかっていないようですが。
小泉首相、安倍官房長官、竹中総務相、麻生外相、武部幹事長、中川政調会長の「6人組」の主流派が党内で孤立する傾向が出てきました。
孤立化は静かに進んでいますから、新聞記者にはわかりません。もっとも新聞記者はほとんどが「6人組」支持派ですから、「6人組」にとって不愉快なことは見ようともしません。「6人組」以外をバカにしているので取材もしません。だから国民には真実が伝わっていないのです。
もっとも、国会議員のほうも、新聞記者に本音を漏らすと必ず小泉首相側に伝えられ、首相側から報復がくる。小泉批判派は新聞記者を「小泉・安倍のスパイ」と見ていて、新聞記者には何も言わなくなっています。だから新聞記者が真実を知らないのです。
森派以外の各派閥が弱体化しているのは事実ですが、少しずつ立ち直ってきました。第二派閥の津島派(平成研究会=旧橋本派)が団結を回復してきています。同時に、伝統的な「保守本流意識」も復活してきています。「保守主流」は穏健中道保守主義の考え方で、小泉・安倍路線とは違う。この流れが、久間総務会長、片山参議院幹事長らの竹中、武部、中川氏らへの批判発言に現れ始めています。
宏池会(旧堀内派)の指導体制は混乱していますが、少しずつまとまる方向へ動いています。もう一つの宏池会(谷垣派)も保守本流意識(中道保守路線)を意識し始めています。加藤紘一氏はたった一人ですが、最近の動きは活発です。
山崎派の「非小泉・非武部」化はかなりはっきりしてきました。山崎拓会長は、福田康夫元官房長官、加藤紘一元幹事長との連携を強めています。ポスト小泉への政局のなかで、山崎氏が反安倍の中心になり、台風の目になる可能性が出てきました。山崎氏の「アジア外交が総裁選のテーマ」との発言は、小泉・安倍陣営に打撃になっています。
森派は、小泉・安部系が圧倒的に優勢ですが、福田康夫元官房長官らとは分かれることになるでしょう。中間的立場の森会長の3系列に分解しそうです。総裁選で派閥が一致団結することは無理な状況です。
いま総裁選をやれば、安部官房長官が有利ですが、8カ月後には状況は変わる可能性があります。安倍氏の主張があまりに極端なので、中国・韓国の警戒心が強まっています。米国内にも「あぶない」との声が出てきました。
「小泉・安部・武部」の極端路線に対して、福田康夫元官房長官・山崎拓前副総裁・加藤紘一元幹事長の保守中道路線が、党内で少しずつ影響力を強めています。自民党内は「安部」支持派と「福田」支持派と中間派に次第に分かれてきました。中間派(伊吹派、二階派、河野グループ)は徐々にですが、「福田」のほうへ動き始めています。安倍包囲網がつくられつつあります。
森田さん。これが、最近ぼくが調べた自民党内の状況です。参考にしてください。お役に立てば幸いです。それにしても、新聞記者が政治権力の手先になってしまって客観報道すらできなくなったことは困ったことです。ではまた。》
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