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http://www.manabu.jp/diary/index.php?20060110
今年の秋田市の降雪量は尋常ではない。
雪が降らない土地ではないが、
これほどの大雪は近年稀。
聞くところによると、私が生まれる3年前の昭和48年以来の大雪らしい。
大雪による被害も増加している。
雪下ろし中の落下事故をはじめ、様々な被害がでており油断できない状態だ。
その徒ならぬ積雪に県は自衛隊の災害援助を要請した程である。
私自身も事後的なことも含め出来うる限りの協力をしたい。
そしてまた、
一刻も早い援助と、市民の協力により、
これ以上の深刻な被害拡散が防げるよう祈りたい。
余談であるが、
大雪ゆえに見えてくるものある。
それは、
地域コミュニティの存在だ。
自宅前の雪寄せだけでは交通に支障がきたすため、
近所の方との共同作業が暗黙のうちに生まれ、
雪寄せされていない家の前は余力がある限り手伝っておく必要がある。
また、
長く雪寄せの形跡が無ければ、その家の安否が気になり近所の人が尋ねたりする。
学区内の通学路の確保の為に、町内の大人たちが休み返上で雪寄せをする。
この大雪を乗り切るための止むを得ないことかもしれないが、
自発的に形成されるコミュニティ活動の力強さに頭が下がる。
別件になるが、他の機会にもそれを感じた時があった。
それは新潟震災の時である。
地震発生後数日経ってから、
キリタンポ鍋と大量のタタミを、震源地でもある新潟県川口町に運んだときである。
震災直後でもあり、役場機能が完全に麻痺していた川口町であったが、
私たちがタタミを運び込んだ時には、平等に物資を配布するシステムが完成していた。
自発的に形成されたであろう各地区組織により、
どの地域に物資を運んだとしても、公平に他の地域に配布できるように計算した上で、
物資運搬の指示が下されるシステムが存在した。
結果、私たちが運び込んだタタミは各町内に均等に配られた。
この大雪と震災を通じ、
行政機関によらない、非常に原始的で最小単位の「自主的な地方自治」を感じた。
これが「人為的な地方自治」色が強い(いわゆる行政機関依存の強い)東京などでは、
災害時における自己防衛が希薄し、被害が拡大するのではないかと危惧してしまう。
数メートルの積雪量の秋田と、
一ミリも積雪が無く、夏タイヤのまま過ごせる東京とでは、
住み心地の良さは雲泥の差があるかもしれないが、
とはいえ単純に比べられない隠れた住み心地が秋田にはある。
いや、地方にはあるというべきか。
話を大雪に戻したい。
いずれにせよ、雪という自然現象は何ともしがたい。
ゆえに、こんな大雪の時こそその雪を受け止めなければなるまい。
大雪は洪水と違って、落ち着いて対応すれば格段に被害を減らす事ができる。
雪国に住んでいることを改めて自覚し、
渋滞で精神的ストレスを感じながらも、
雪寄せで肉体的疲労を感じながらも、
灯油高騰で財政的圧迫を感じながらも、
雪と共生する心意気と、地域の協力を大切に被害を最小化したい。
多少の遅刻や予定変更にイライラせず、そしてまた怒らず、
雪を受け入れる落ち着きこそ、一番の災害予防になると思う。
この大雪に呑気なことを、、、とお叱りを受けるかもしれないが、
必要な支援と共に、そんな落ち着きが必要と思うのだ。
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