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中選挙区制回帰なら 自・民大連立ある?
検討指示の首相 どこまで本気…
年の瀬が近づいてから小泉純一郎首相サイドから二つのニュースが発信された。一つは自民党と民主党の大連立、もうひとつが選挙制度の抜本的見直しをめぐる話だ。それぞれ、別次元の話なのだが、最近、与党内などから「首相は深い思惑があって二つの観測気球を上げた」との見方が出ている。そこで「大連立」と「選挙制度」の相関関係を考えてみたい。 (金井辰樹)
「大連立」は「九月の衆院選後、首相が側近らを通じて、民主党の前原誠司代表に打診した」という内容。当時から「うわさ」はあったが、今月、自民党幹部が事実関係を大筋で認めた。
以来、首相も、「(総裁任期の)来年九月までに(大連立が)あるか、その後にあるか」などと、思わせぶりなセリフを口にし続けている。
「選挙制度」の方も、「大連立」が永田町を駆けめぐったのとほぼ同時期、今月七日に降ってわいた。首相は、与党幹部との宴席で「今の選挙制度に問題がある」と、検討を指示したのだ。
首相が、どこまで本気で大連立をやろうとしているのかは、諸説ある。ただ、「民主党が受け入れてくれれば、自民党にとって損はない」と思っているのは間違いなさそうだ。連立というと「対等」といった印象だが、結局、小さい方は補完勢力になる。多数を占める自民党の方がメリットは大きい。
ただ、大連立を具体的に進めようとすると、大きな障害が立ちはだかる。小選挙区を軸とした衆院選挙制度だ。九月の衆院選で、自民党と民主党は三百小選挙区中、二百八十区で一議席を争い激突した。両党のほとんどの議員が地元でせめぎ合う現状で、大連立の環境をつくるのは難しい。
今の選挙制度は、政権交代可能な二大政党制を確立するために導入された。それに逆行する大連立には不向きな制度なのは当たり前だ。
もし、選挙制度を中選挙区に戻せば、自民党と民主党の候補が共存可能になり、大連立は格段にやりやすくなる。そこで首相は「大連立」と「選挙制度」を同時に提案した、との仮説が成り立つ。
もちろん、選挙制度を変えるのは簡単ではない。小選挙区で当選を重ねた議員は、今さら中選挙区に戻すことに抵抗するだろうし、国民やマスコミの間からは「改革の流れに逆行する」とブーイングが起きるだろう。首相自身も、「二〇一〇年以降に施行するという条件をつけた方がいい」と時間がかかることを認めている。
ただ、「いずれ自民、民主両党が共存する選挙制度に変わるかもしれない」とのムードが広がるだけで、連立が現実味を帯びてくるのも事実だ。
「大連立」と「中選挙区」。どちらも相当な荒業で、現実味は乏しいとの見方が大勢だ。しかし、小泉首相が、政局に関しては動物的な勘を持っていることは、郵政政局で実証済み。来年も、この二つの問題を注視しておく必要があるだろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20051230/mng_____sei_____000.shtml
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