★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK18 > 186.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
2005/12/29
http://www.janjan.jp/living/0512/0512270003/1.php?PHPSESSID=40031f07d067aed58e3e9fec242946ed から転載。
--------------------------------------------------------------------------------
週刊「エコノミスト」1月3・10日迎春合併号
建設工事での「階をあげる毎に鉄筋を引き上げる」、「床コンクリート厚を下げる」などの不正行為は40年程前に大きな社会問題になったが、スケールの大きさは変わっても、不正行為のやり方は今も変わっていない。
一連の耐震強度偽装問題は、設計時の地震力の不正入力、鉄筋量の削減、施工時の手抜き工事も明らかになり、問題の根深さが改めてクローズアップされている。
これまで、災害や重大事故が発生するたびに、大学、高専、特殊法人の研究機関などの研究者、学識経験者が問題点をコメントしているが、今回の耐震強度偽装問題での発言は、不法建築を追求している建築Gメンや実務者としての1級建築士、ジャーナリストが主で、学識経験者の発言は皆無に近い。五十嵐敬善氏が、週刊「エコノミスト」誌に『建築確認民営化は政策の失敗だ』を書かれたぐらいであろうか。
総研、木村建設が主導した“経済設計”での鉄筋量は70kg/m2以下。通常量の100〜110kgに比べ、かなり少ないが、50kg台の建築物もあるという。70kgでも良いと言う根拠は分からないが、ある報道によると総研の元幹部は「鉄筋量と耐震性は関係ない」という学説を信じているという。
土木、建設分野の研究も細分化され、いろんな学説、知見が報告されていることはうなずけるし、異端的学説があってもおかしくはない。また建築基準法の技術基準で曖昧な規定があれば、それを自分の都合の良いように解釈する場合もあるだろう。姉歯元建築士は「構造計算ソフトが導入されてから地震力の不正入力が可能になった」と証言していたが、地震力は1.0以上でなければならないのであれば、1.0未満の数値が入力されたら、はねる(受け付けない)方法もあったのではないか。
しかし、建築、防災などの学識経験者が、この件に関して発言しないのは、なぜなのか。言語道断でコメントする気にもならないのか。総研などのやり方にも理屈上根拠があるのか。真実を言うと建築の安全性を損なう程の更に大きな問題が存在するからなのか。
1戸建てであろうがマンションであろうが、普通の市民が家を持つことは、業者の「何でもあり」の世界に入っていくことに、今も昔も変わりはない。
間違いのない方向で建築行政を見直すために、学識経験者の発言は欠かせない。
(矢本真人)
◇
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK18掲示板