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防衛機密保全へ包括協定 国会議員も処罰対象 日米政府方針(産経)
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投稿者 すいか 日時 2006 年 1 月 30 日 13:16:10: LY5kOdCz7scms
 

http://www.sankei.co.jp/news/morning/30pol001.htm

 日米両政府は二十九日、共有する防衛機密の漏洩(ろうえい)を防ぐため、新たに「軍事情報に関する一般保全協定」(GSOMIA)を締結する方針を固めた。在日米軍再編に伴う連携強化や、ミサイル防衛(MD)の共同開発における情報の共有を進めるうえで、機密保全のための包括的な枠組みが不可欠だと判断した。機密保全の観点から日米同盟を強化する措置ともいえる。漏洩の処罰対象に国会議員を含めることも検討している。

                  ◆◇◆

 日米間の秘密保全の枠組みとしては、「日米相互防衛援助協定」(MDA)に基づくMDA秘密保護法があるが、これは装備品に関する機密に限定されており、作戦情報などは含まれていない。装備品以外の機密、たとえばMDの次世代迎撃ミサイルの共同開発などについては、個別案件ごとに日米で了解覚書(MOU)を交わし、秘密保全を規定してきた。しかし、日本側のこうした機密保全体制では不十分であり、日本では機密が中国などへ不正流出する事件も後を絶たない。それがひとつには、米側が日本への機密提供を渋る要因となっている。

 今回、日米が包括的な協定であるGSOMIAを結ぶのは、米軍再編の一環として横田基地(東京都)に米空軍と航空自衛隊の共同司令部を新設するなど、一連の計画に伴い、必然的に機密情報の共有が必要になるためだ。その前提として、機密保全体制を強化しようというわけで、米軍再編の中間報告にも、「共有された秘密情報を保護するために必要な追加的措置」を講じると明記されている。

 具体的には、米側は有事における共同作戦計画の策定を本格化させることも踏まえ、戦術データなどの作戦情報をも網羅した保全措置を求めている。MDのシステム統合などで、技術に関する幅広い情報も共有することになる。

 GSOMIAの締結に合わせ、情報漏洩に関する罰則強化や処罰対象者の拡大といった国内法の整備も検討する。現行の自衛隊法では、自衛隊の武器や運用に関する防衛秘密を漏らした場合の処罰対象は事実上、防衛庁関係者と、装備品調達に関係する民間業者に限られている。防衛庁は処罰対象に、外務省など他省庁や、国会議員も加えたい方針だ。

                   ◇

【用語解説】軍事情報一般保全協定(GSOMIA)

 米国は、英国、フランスをはじめ北大西洋条約機構(NATO)の加盟国を中心に、約60カ国と締結している。第3国への機密漏洩防止が目的で、機密を提供された側の国には、厳しい機密保全と処罰が義務づけられる。その対象は研究、開発、調達、訓練、運用、作戦情報に至るまで包括的。一方、「日米相互防衛援助協定」(MDA)に基づく秘密保護法では、漏洩の場合、10年以下の懲役。日米安保条約6条に基づく刑事特別法は、「米軍の機密」の漏洩に懲役10年以下、自衛隊法96条、122条は「防衛秘密」の漏洩に5年以下の懲役を科している。

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