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2006.1.27(その1)
2006年森田実政治日誌[55]
「権力の親衛隊」=忍者的仕掛け人集団の存在は本当か? それは平成時代の「新撰組」か? 動き出した右翼革命の中核部隊か? 政権の末期症状の一つか?
「愛国主義は無頼漢たちの最後の避難所である」(サミュエル・ジョンソン、1705-84、18世紀英国文壇の大御所的存在)
古い知人から電話があった。彼が言った言葉――「日本の情報をコントロールし、日本の政治を動かす政治権力の一種の親衛隊が組織されているという情報があるが、あなたは知っているか」――が、ここしばらくの間、気になっていた。
昨日、別の古い知人から電話があり、政治権力の「親衛隊」の存在を教えてくれた。彼が話したのは、次のようなことだった。
(1) 「親衛隊」の構成は、官庁、巨大広告企業、各種報道機関、大企業、大銀行、研究機関のメンバーと各種専門家などの約100名。ボスは現政権の某中心幹部。
(2)性格は一種の情報機関。約100名のメンバーは諸々の情報を集めボスに報告する。その情報をボスが分析し、攻撃すべき人物と彼に関するスキャンダル資料を集める。これを報道機関が一斉に報道する。そのほかの機関も動き出す。ターゲットにされた人物はマスコミ報道によって葬られる。
(3)この集団の狙いは「現体制の政治路線の存続・発展」。政治理念は岸信介元首相の政治理念と生き方に近い。「誰か」のために働く一種の忍者的集団の性格が強い。
(4)資金力は豊富なようだ。メンバー約100名には一回20万円の活動費が渡されている。
(5)マスコミはほぼ完全に握った。大マスコミの実力スタッフをメンバーにしているようだ。「某マスコミ機関の実力者が反政府的言動を強めているが、そのマスコミを自由に動かすことができないのは、その報道機関のなかに親衛隊が存在しているからだ」。
(6)当面の仕事は、ポスト小泉の主導権争いのなかで反対派を押さえること。反対派幹部を調査し、スキャンダル的なものがあれば、マスコミを使って暴露し、追い詰める。
以上が旧友の話である。この内容を何人かの“情報通”に知らせ、意見を求めたところ、「その種の情報を耳にしたことがある」との返事だった。「そんなこと、よく知っていますね。深入りしないほうがいいですよ」と言った者もいる。
9月の総裁選に向けて、今後、非主流派の特定の政治家とその周辺に関する週刊誌記事が出るだろう。この背後に「仕掛け人集団」の策動があると見てよいだろう。「とくに狙われるのは中国に近い政治家ではないか」との見方が比較的強かった。
ポスト小泉をめぐる政治闘争はこれから激化する。現体制を守ろうとする勢力は強く激しく働く。もし体制が根底から変わると、現体制の「影」の部分が暴かれるおそれが生ずる。これを防ぐための一種の「新撰組」的役割を担ったプロ集団が動き出したようである。
日本も危険な国になったものである。[この点については改めて書きます]
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