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1月26日―メディアを創る
中国から眺めた日本外交
北京に3日ほど滞在して帰国した。1月24日の現地新聞では、サウディアラビアのアブドラ国王の訪問と欧州のエアバス社が本年中にも中国に組立工場をつくるというニュースがでかでかと載っていた。アブドラ国王は、即位後最初の海外公式訪問に中国を選んだという。しかも滞在中に石油開発を含む5本の経済料力の協定を締結している。一方のエアバスについては、昨年12月にコキントウ主席が仏を訪れた際150機のA320を注文したことは既に報じられていたが, その注文に応えるには現地生産しかないということなのだろう。なにしろ100億ドルの発注である。ライバルであるボーイング社も急速に伸びている巨大な中国市場に熱い視線を送っている。国内経済の一面には、急増する電力需要に応えるために、1000億ドルの予算をかけて送電網拡充5カ年計画を発表したと報じている。桁が違う大きさだ。
翌25日の新聞では、米国のゼーリック国務副長官が北京を訪問し、来年4月のコキントウ主席訪米が発表された。経済面では中国の携帯電話事業が本年にも本格的に3G時代に入り欧米の企業がどんどんと中国企業を買収して巨大市場を狙っているという。
今中国は間違いなく世界の政治、経済の中心にあるようだ。
これに比べ日本の停滞振りはどうか。日本に帰ってみて手に取った新聞の記事は、通常国会の代表質問の真っ最中であるというのに、まともな外交議論がまったくない。小泉首相の答弁たるや、目を覆いたくなるものばかりだ。相も変わらず靖国参拝問題で同じ迷いごとを繰り返している。「・・・批判しているのは中国と韓国だけで、どこの国も参拝を批判したことはない。ブッシュ大統領も批判したことは一度もない」。驚くべき稚拙な発言だ。
イラク問題では「現地の復興に資するため適切に対応する」とだけしか言わない。サマワで英軍が銃撃戦をしているのにである。米国が外交の見直しを行って、外交官の配置を大幅に変えようとしているのに、中東情勢についての言及は一切無い。BSE問題にいたっては、釈明に日本にやってきたはずのペン農務次官が、「(危険性は)車で事故にあう確率のほうが余程高い」と暴言を吐いても、「あまりよい発言ではありませんね」と、御殿女中のような口調で感想を述べるだけである。
この国の首相の、こんな発言を聞かされて、まともな仕事をしているのかと思わせられる。世界の首脳は国のために自ら率先して外交をしている。日本の首相一人が国内向けの発言ばかりを繰り返し、一人満足している。日本は世界から急速に取り残されつつあると思わずにはいられなかった。寂しい限りである。
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