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ライブドア:規制緩和の死角突く 1株→3万株も規制なし (毎日新聞)
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投稿者 彗星 日時 2006 年 1 月 25 日 05:54:55: HZN1pv7x5vK0M
 

ライブドア:規制緩和の死角突く 1株→3万株も規制なし

 証券取引法違反容疑で逮捕されたライブドア前社長、堀江貴文容疑者(33)らが「錬金術」の道具として駆使した株式分割は、低迷していた株式市場の活性化を狙って国が導入した01年の規制緩和策に便乗したものだった。1株を3年間で3万株に分割したライブドアの異常な分割ぶりに、東京証券取引所は自粛を呼び掛けているが、今も法規制がなく「適法」だ。事件は金融行政の「死角」を見せつけている。【川辺康広、高島博之、吉岡宏二】

 ◇「錬金術」の中核…株式分割

 株式分割を、株価高騰を生み出す奇策として使ったのがライブドア(前身のオン・ザ・エッヂ、エッジを含む)だ。株式分割を行っても、かつては株券が出回るまでに約50日のタイムラグがあり、買いたくても市場に株式がない状態が続いた。需要が供給を上回るため株価が上昇するわけだ。これに虚偽の企業買収公表などを絡めた相乗効果で株価をつり上げ、高値で売り抜けるのが「錬金術」の中核だった。

 象徴的だったのは、ライブドアが03年11月19日に同時公表した携帯電話販売「クラサワコミュニケーションズ」の買収と、株式の100分割。クラサワの買収を巡っては、公表日の約1カ月前には、グループが支配する投資事業組合が買収を終え、既にライブドア傘下に入っていた。しかし、その後に行われる株式交換に伴って発行し、売り抜けを予定している新株の価格つり上げ効果を高めるため、公表を遅らせたとみられる。

 同日の株価は212円(終値)だったが、2カ月後の04年1月20日には1802円(同)にまで高騰した。株価上昇にインターネットで短期の売買を繰り返す個人投資家「デイトレーダー」が集中し、株主は2300人から23万8000人と約100倍に増えた。

 ライブドアは01年5月の3分割を皮切りに、03年5月に10分割▽03年11月に100分割▽04年5月には10分割を発表した。1株が3万株に膨れ上がった計算で、100分割は単元株(売買可能な株のまとまり)の変更を伴わない株式分割としては、過去最高だった。

 「別に規制があるわけではないので、インパクトのある100という数字を選んだ」。24日、代表取締役に就任した熊谷史人氏は著書でそう記し、法改正をフルに利用したことを認めている。

 ライブドアの「錬金術」とは別に、株式分割は広がりをみせ、100〜200分割を採用する企業が相次いだ。

 しかし「マネーゲームに利用しているのでは」との批判が高まり、東証は昨年3月、5分割以上の株式分割を自粛するよう要請。大証なども同様の措置を取った。しかし「違反してもペナルティーを科すことはできない」(東証関係者)のが実情だ。無制限に分割しても「適法」で、堀江前社長ら容疑事実にも含まれていない。

 「分割自体は合法だ。しかし『過度の規制のある市場からは外資が逃げる』などと言って黙認出来るような手法とは思えない。全容を解明すれば市場関係者にそれを理解してもらえるはずだ」。法務・検察幹部はそう語った。

 ◇事件の裏に国の政策…?

 「規制緩和万能の路線が(事件の)土壌になっているのではないか」。24日の衆院本会議。共産党の志井和夫委員長は代表質問で、ライブドアの暴走の裏に国の政策があることを指摘した。これに対し、小泉純一郎首相は「投資単位を少額化することで(株の)流動性を高め、多くの便益が得られた。しかし見直しも検討している」と苦しい答弁を強いられた。

 ライブドアが株価高騰の「仕掛け」に利用した株式分割が可能になったのは、01年10月施行の改正商法だ。それまであった「分割後、1株当たりの純資産が5万円を下回ってはならない」とする規制は撤廃され、分割数に関する制限はなくなった。金融庁は目的を「低価格の株式を流通させ、個人投資家のすそ野を広げるため」と説明するが、東証上場部は「当時は株価が低迷しており、新興のIT(情報技術)関連企業に個人投資家を誘導する国の政策が背景にあった」と株価上昇が狙いだったことを認める。

 ▽経済評論家の奥村宏・元中央大教授の話

 株式を分割すれば株価が上昇するのは、分かり切ったこと。そこに個人「投機」家が群がるのも当然だ。問題はこうした単純な株価操作を是認してきた市場にある。証券取引法は人為的な株価操縦を禁じているが、堀江前社長らに適用された「風説の流布」「偽計」などの規定は極めてあいまいだ。法の条文を厳密にするなど、技術的な改善はできるはずだが、規制緩和の流れの中で全く行われていない。逮捕で「悪いのはルールを破ったホリエモン」というムードが醸成されつつあるが、株式分割の条件の厳格化など、投機をはびこらせないルール作りが必要だ。

毎日新聞 2006年1月25日 0時58分 (最終更新時間 1月25日 0時59分)

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/livedoor/news/20060125k0000m040148000c.html

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