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□秋田・大阪・岩手の事件 [どん底あるいは青い鳥。]
http://donzokoblue.blog55.fc2.com/blog-entry-115.html
2006/08/06
秋田・大阪・岩手の事件
秋田の鈴香さんはすっかり連続殺人犯と見做されて簡易精神鑑定でも演技性人格障害だの反社会性人格障害だのと適当なことを言われているが(参照)、その事件もまた公判前整理手続きにかけられるという。
藤里町の連続児童殺人事件で、長女彩香ちゃんを大沢橋から突き落としたとして殺人容疑で再逮捕された畠山鈴香容疑者について、秋田地検は拘置期限の9日に殺人罪で秋田地裁に起訴する方針だ。同地検は、裁判官、検察官、弁護人が公判前に争点や証拠などを整理する「公判前整理手続き」を、裁判に適用したい考えを示している。(引用元)
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.News.kiji?InputKIJICODE=20060803a
この事件ではテレビのコメンテーターなどが盛んに「公判で否認に転じるかも」「公判を維持できるのか」と繰り返している。公判前整理手続きが適用された上で裁判で否認に転じることは可能なのだろうか。
同じ東北で次のような裁判があったらしい。
宮城では、白石市で昨年10月、コンビニエンスストア女性店員が元同僚の男に殺害された事件に適用された。起訴翌月の12月から1月までに、3回の公判前整理手続きを実施。手続き終了3日後に初公判を開き、2月初めの4回目の公判で判決が出た。
白石市の事件では初公判後に殺意の芽生えた時期が新たに争点化し、弁護側が反証を試みたが、公判での新証拠請求は事実上制限されており、不発に終わった。(引用元)
http://news.goo.ne.jp/news/kahoku/chiiki/20060521/20060521t73033.html
公判に入ってから異なることを言い出してもダメ、ということのようだ。秋田の事件では容疑者を犯人と見做さざるをえない決定的な証拠があるようには伝わってこないが、罪を認めたまま公判に突入したら「やっぱりやってない」と言い出すことはできないかもしれない。検察が何のために公判前整理手続きの適用を望んでいるのか、注意が必要である。
*
大阪豊中の主婦殺害では、本当に三男が真犯人なのかと以前に書いたが、その後凶器や血の着いた衣類が川の中から見つかっている。
大阪府豊中市のパート店員辻森早苗さんが自宅で殺害され、大阪大4年の三男耕平容疑者が逮捕された事件で、豊中署捜査本部は(7月)11日、耕平容疑者の供述通り大阪市淀川区大道南の淀川で、ナイロン袋に入った凶器の金づちなどを発見した。
耕平容疑者が捨てたと供述した地点より約140メートル下流の水際で見つかった。袋には金づちのほか、辻森さんの首を絞めたタオルや、返り血を浴びた耕平容疑者のTシャツやジーパンなどが入っていたという。(引用元)
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20060711010045761.asp
これだけ証拠が揃えばもう三男が犯人でいいではないかとも思うが、私としてはまだ引っかかる部分がある。特に犯行現場を周到に偽装しパチンコに出かけたふてぶてしい三男が、その翌日にはなぜかうろたえて自殺を図り、その際に「自分が家にいれば母親は死ななかった」と口にしていることだ。
自殺未遂では動脈まで損傷しており、狂言の可能性は低いという。彼が真犯人なら、それは当然犯行を悔いてのことだろう。その際の言葉は「実は自分がやった」であるほうが遥かに自然である。三男の言葉を聞いた親族が曲げて伝えた可能性もあるとは思うが、通りの悪い一点には違いない。
また動機が「兄と比べられてイヤだった」というのも「誰でも思いつく」という点において疑問が残る。しかもその動機を裏付ける事実(母親との口論が目撃されたなど)はない。川崎の金属バット殺害では母子間の近親相姦が背後にあったのではという説もあるらしいが、豊中の事件で三男が真犯人である場合にも、そうした類の突飛な動機のほうが私としてはむしろ納得しやすい。
この事件で凶器が発見されたというニュースは共同通信が伝えただけで、他紙による独自取材はなかった(たぶん)。凶器のあるなしは一大事だと思うのだが「母親に働けと言われて〜」「パチンコにハマッて〜」といった本当か嘘かわからないような心理面ばかりを大々的に流したあと、次の事件が起こればもう凶器発見という重大事でも報道しないのだから困ったものだ。
これは報道する側に「真に注目すべきは証拠である」といった頭がないからだろう。事実よりも「兄と比べられて」といった、何の証拠にもならないドラマのほうを優先させる。そのドラマの中でいったん悪役になってしまうと、たとえ証拠不十分であってもその汚名は決して雪がれることはない。
秋田の件では報道は(そして警察発表は)二転三転を繰り返した。この豊中の事件でも、あっちの新聞とこっちの新聞とでは、物証に関して書いてあることが正反対だったりした。自分が信じていることに自分で責任を持てるかと問われて「(自分の見た)マスコミがそう言ったから」というのはもはや理由になりそうにない。
*
秋田や豊中の事件と違って、報道機関間での記事内容の食い違いが驚くほど少ないのが岩手の母娘殺害事件である。ごく初期に「畳に血を拭った跡」「畳の上に大量の血痕」「実は出血は少量」といった変遷が見られたものの、豊中の事件のような「返り血のついた衣類を自分の部屋に隠した(実際は川から発見されたという)」といった類の「ゆゆしきデタラメ」は存在しない。
秋田の教訓があるために、警察がいいかげんな垂れ流しを自制しているのだろうか。いずれにしろ、重大な誤報を適当に流しても現状では誰も責任を取らないのだから「物証があった!」などとデタラメを報じて「やっぱり真犯人なのだ」という印象を徒に植え付けるよりは、この岩手の在り方のほうが望ましいのではないだろうか。
さて、私はこの岩手の事件も、逮捕された容疑者を真犯人だと信じることができないでいる。一応自供があり「供述どおりに」二人の遺体が発見されたことになっているから、それだけ聞くなら「容疑者が犯人」でいい。ところがこれが、遺体発見一つを取っても相当に怪しい。
母娘が被害に遭ったと思われるのは7月19日の夕方である。連絡が取れないという親類の通報により警察官が家を訪れ血痕を発見したのが7月22日。容疑者が任意同行を要請されたのは24日であり、25日午前1時43分には母親の遺体が発見されたとして緊急逮捕に至っている。
逮捕されたとき、容疑者はどこにいたのか。どうも遺体の捜索現場にいたようである。
24日、任意で事情を聴いた結果(容疑者は)2人の行方不明に関与していることを認めた。
捜査本部は供述に基づき、若林容疑者を立ち会わせ、上野さん宅から南西へ約5キロ離れた高取山を捜索し、山中の沢の斜面で紀子さんの遺体を発見。25日午前1時40分すぎ、死体遺棄容疑で緊急逮捕した。(引用元)
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/07/20060725t33039.htm
ここで容疑者が「高取山に捨てた」と言ったから高取山を捜索したら遺体があった、と鵜呑みにするのは早計である。まず遺体が高取山で発見され、それから容疑者を現場に連れてゆくことも可能だからだ。容疑者は遺体発見に先立って関与を認めているから、遺体のある場所に連れてゆかれて「ここに捨てたのか」と訊かれれば「そうです」と答えるだろう。
だがこの事件の場合、遺体はもう一つあった。捜査側は容疑者の犯行だと思っているから、当然彼に「娘のほうはどこに捨てたか」と尋ねる。容疑者は「近くに捨てた」と答えたらしい。「近く」とはどのくらいかというと150メートルである。
友紀さんの遺体も午後2時20分ごろ、紀子さんの遺体発見場所から150メートルほど山頂寄りの斜面で見つかった。(引用元)
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/07/20060725t33039.htm
150メートルは、車でゆけばすぐである。犯人は二つの遺体をどのように運んだのか。二つ一度に車に積み込み、一つを捨てたあと150メートル移動して残りの一つを捨てたのか。それとも家から遺棄現場まで二往復し、一つずつ遺体を暗闇の中で運んだがゆえに、たまたま150メートル離れた場所に捨てたことになったのか。
いずれにしろ、容疑者が真犯人であれば遺棄の手順を言えるはずだ。どのみち車は道なりに進むよりなく、遺棄の場所もだいたい見当がつきそうなものだ。ところが伝えられた言葉は「近くに捨てた」だけであり、150メートルの距離の捜索に半日以上もかかっている。本当に容疑者は遺体遺棄の実際について、事実と整合する供述をしたのだろうか?
もう一つの疑問は「盗み目的」という動機と「一日中田んぼのそばにあった容疑者の車」である。空き地に容疑者の車が19日いっぱい無断駐車してあったと言って、土地の持ち主が警察に通報したのは20日である。その2日後に事件が発覚し、そういえば無断駐車の通報があったということでナンバーから容疑者が割り出された。
19日午前5時と午後5時に、水田の見回りをしていた住民が、上野さん宅近くで、水田に通じる道で白い軽トラックを目撃している。この住民は「車は八戸ナンバーで、荷台に塗装の道具があった」という。
別の住民も犬の散歩中の19日午前6時半ごろ「隠れるように止まっている軽トラックを見た」という。(引用元)
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000607270002
目撃証言が午後の分だけなら通りはいいが、朝の5時というのは異様である。捜査本部はこれを「朝から被害者宅を狙っていた」と解釈するが、動機が盗みであれば別に朝から見張る必要はなく、仮に朝早くから盗みにかかれば、夕方まで現場に留まる必要はない。
朝方に車がそこにあったのは、その近辺で宿泊していたからではないのか。車を隠し人目を忍ぶような関係であれば、アリバイがあるとも言えず、偽りの自白の理由にもなるだろう。その辺は下衆の勘繰りでしかないが、とにかく容疑者の車は事件とはまったく無関係に空き地にあっただけだとも考えられる。
この犯行は窃盗目的よりも性犯罪やストーカー殺人と考えたほうが事実に合う。窃盗にしては室内は荒らされておらず、盗まれたものも財布だけ。犯人は居直り強盗というよりも、想定犯行時刻からして被害者の帰宅を待っていた可能性のほうが高い。庭には被害者のものと思われる下着が落ちており、遺体の着衣は乱れていた。
被害者たちが暴行を受けていたかどうかに関する発表はない。仮に暴行されていた場合、容疑者が金にしろ下着にしろ、あくまで「盗み目的」と語っていたり、あるいは遺体に残った体液DNA等が容疑者のものでない場合には、遺体の所見を外に出さないこともありうるだろう。
また被害者はストーカー被害のようなことを同僚に訴えていたという話がある。
上野さんが「若い男が車を家の前に止めて娘を待っている」と周囲に打ち明けたり、友紀さんが「不審者が自宅に侵入した」と話していたという情報もある。(引用元)
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060726-66001.html
このストーカーが犯人であることは十分に考えられるが、では容疑者がこのストーカーだった可能性はあるだろうか。
容疑者は被害に遭った母親から「若い男」と表現されうるだろうか。彼は29歳であり、25歳の娘さんより年上である。それでもまあ、ありうるかもしれない。では若い男が乗っていたという「車」は容疑者の車でありうるかどうか。
上野さん親子の行方が分からなくなった当日、八戸ナンバーの白い軽トラックが近所の住民の土地に無断駐車されていました。
「見慣れない車があそこにいますよって教えたんです。軽トラックに屋根のかかった車がいました」(引用元)
http://72.14.235.104/search?q=cache:KGbChyXLLTMJ:news.tbs.co.jp/20060725/headline/tbs_headline3343097.html+&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=1&lr=lang_ja
「軽トラックの屋根」というのは、おそらく幌のことだろう。幌つきの作業車を女性の住む家の前に停めてニヤニヤしている29歳の若い男――決してないとは言えないだろうが、どうも少しずつ的を外しているような気がする。
一つ非常に気になるのは、最近になって容疑者が「被害者宅にあった何かを盗んだ」と言い出し(たことになっ)ていることだ。何を盗んだかまでは明らかでないところが非常にマズイ。
若林一行容疑者が、2人を殺害して生活品などを盗んだという趣旨の供述をしていることが2日、分かった。…盗んだ物の特定と詳しい侵入経路などを調べている。…友紀さんの車は盗んだ生活品を持ち出し、軽トラックに積み込むのに使ったとみられている。(引用元)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060803-00000001-khk-toh
「金に困って盗みに入った」という筋書きで、車で運ぶくらい大きな金目のものを想定しているのだろうか。しかしそんな大きなものがなくなっていれば親類が室内に踏み込んだときに気づきそうなものだし「盗まれたのは娘さんの財布だけ」という話とも食い違う。
容疑者が実際に真犯人で、本当に何かを盗んだ場合には何の問題もない。だがそうでない場合、被害者の持ち物を容疑者の生活圏に移動させて「証拠が見つかった!」とやるつもりではないかと心配である。狭山事件の万年筆しかり、紅林組の捏造スピリッツは今も脈々と生きている。
▽関連記事
畠山鈴香容疑者の責任能力問題なし [毎日新聞]
http://www.asyura2.com/0601/nihon20/msg/451.html
投稿者 white 日時 2006 年 8 月 05 日 23:16:42: QYBiAyr6jr5Ac
畠山容疑者を9日起訴へ/秋田地検、公判前整理手続き検討 [秋田魁新報]
http://www.asyura2.com/0601/nihon20/msg/455.html
投稿者 white 日時 2006 年 8 月 06 日 12:06:23: QYBiAyr6jr5Ac
□公判前手続き導入半年 東北は23件 迅速化顕著 [河北新報]
http://news.goo.ne.jp/news/kahoku/chiiki/20060521/20060521t73033.html
公判前手続き導入半年 東北は23件 迅速化顕著
2006年 5月21日 (日)
刑事裁判の争点を初公判の前に絞り込み、審理の迅速化を図る「公判前整理手続き」がスタートして半年が過ぎた。前ライブドア社長堀江貴文被告(33)の証券法違反事件に適用され、注目度もアップ。東北ではこれまで、23件に適用されている。狙い通りスピードアップに効果を上げる半面、「被告の防御権を損ねる可能性がある」との指摘も根強い。
仙台高裁によると、東北各県の適用は多い順に岩手11件、青森6件、山形3件、宮城、秋田、福島1件ずつ。岩手は裁判所が運用に積極的で、重大事件に限らず、審理が長引きそうな複雑な事件にも取り入れている。
宮城では、白石市で昨年10月、コンビニエンスストア女性店員(28)が元同僚の男(32)に殺害された事件に適用された。起訴翌月の12月から1月までに、3回の公判前整理手続きを実施。手続き終了3日後に初公判を開き、2月初めの4回目の公判で判決が出た。
初公判から判決まで15日間、起訴から数えても3カ月間で終結。東北で初めて手続きが適用された山形県米沢市の業務上過失傷害事件でも初公判から9日目に判決が言い渡されるなど、スピードアップの有効打になっている。
手続きは迅速化のほか、被告を長期間拘置して自白を引き出す「人質司法」を改める可能性がある。ライブドア事件で、堀江被告は逮捕から94日ぶりに保釈された。否認事件では異例の早さ。手続きで証拠と争点が整理され、裁判所が「証拠隠滅の恐れがなくなった」と判断、保釈を早めたとみられる。
一方、被告に不利な側面もある。白石市の事件では初公判後に殺意の芽生えた時期が新たに争点化し、弁護側が反証を試みたが、公判での新証拠請求は事実上制限されており、不発に終わった。
弁護側は「殺意は被告の内面の問題で、引き出すのに時間がかかる。被告からじっくり話を聞いて胸の内を解き明かしてきたが、現制度だと時間が足りず、十分な弁護ができない」と話す。
仙台弁護士会のメンバーで、刑事弁護に詳しい弁護士の一人は「いわゆる『隠し球』など、手続き中に主張しなかったことが認められない可能性がある」と不安視する。
その上で、「公判が整理手続きで前倒しされ、『裁判官予断排除の原則』が揺らぎ、公判が儀式化する。迅速化を求めるあまり、被告の防御権が阻害され、裁判で最も重要な公正さが失われる懸念がある」と指摘する。
[公判前整理手続き]初公判の前に争点と証拠を非公開で整理する手続き。一般市民が刑事裁判に参加する裁判員制度が2009年度までにスタートするのを見据え、05年11月に始まった。検察官は証明予定事実を明らかにし、証拠を開示。弁護人も争点を明示し、証拠を示さなければならない。手続きには被告も出席できる。採用する証拠や証人、公判日程は手続きの場で決まり、終了後は新たな証拠請求を制限。初公判では検察、弁護側双方が冒頭陳述を行い、手続きの結果を裁判所が説明する。公判は連日開廷を目指す。公判途中に同様のことを行う期日間整理手続きもある。
□凶器の金づち発見 阪大生の母親殺害事件 [共同通信]
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20060711010045761.asp
2006年7月11日(火)
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凶器の金づち発見 阪大生の母親殺害事件
大阪府豊中市のパート店員辻森早苗さん(58)が自宅で殺害され、大阪大4年の三男耕平容疑者(24)が逮捕された事件で、豊中署捜査本部は11日、耕平容疑者の供述通り大阪市淀川区大道南の淀川で、ナイロン袋に入った凶器の金づちなどを発見した。
耕平容疑者が捨てたと供述した地点より約140メートル下流の水際で見つかった。袋には金づちのほか、辻森さんの首を絞めたタオルや、返り血を浴びた耕平容疑者のTシャツやジーパンなどが入っていたという。
調べでは、耕平容疑者は5日午前10時ごろ、豊中市上野東の自宅で、辻森さんの後頭部などを金づちで10数回殴り、殺害した疑い。
(共同通信社)
□不明母娘、遺体で発見 殺害認める供述 岩手・洋野 [河北新報]
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/07/20060725t33039.htm
不明母娘、遺体で発見 殺害認める供述 岩手・洋野
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岩手県洋野町種市の会社員上野紀子さん(52)と二女の同友紀さん(25)が行方不明になった事件で、久慈署捜査本部は25日未明、死体遺棄の疑いで、八戸市沢里、塗装業若林一行容疑者(29)を逮捕した。供述通り、町内の山中で2人の遺体を発見した。2人の殺害についても認める供述をしており、殺人容疑でも追及し、容疑が固まり次第、再逮捕する。
調べでは、若林容疑者は19日ごろ、紀子さんの遺体を同町種市の高取山の山林に捨てた疑い。
若林容疑者は2人とは面識はないとみられている。盗み目的などで上野さん宅に侵入したことをほのめかしており、帰宅した2人に見つかり、居直って殺害した疑いも浮上している。上野さん宅の裏口で、2人のものとみられる衣類や下着がまとまって落ちており、捜査本部は関連を調べている。
2人が周囲と連絡が取れなくなった19日夕、上野さん宅から数百メートル離れた水田脇の茂みに不審な軽トラックが止めてあるのを、近所の男性らが目撃。車のナンバーから若林容疑者が所有者と分かった。24日、任意で事情を聴いた結果、2人の行方不明に関与していることを認めた。
捜査本部は供述に基づき、若林容疑者を立ち会わせ、上野さん宅から南西へ約5キロ離れた高取山を捜索し、山中の沢の斜面で紀子さんの遺体を発見。25日午前1時40分すぎ、死体遺棄容疑で緊急逮捕した。友紀さんの遺体も午後2時20分ごろ、紀子さんの遺体発見場所から150メートルほど山頂寄りの斜面で見つかった。
捜査本部は、若林容疑者が19日夕以降、2人を自宅で殺害し、高取山に運んで遺棄したとみて、殺害方法や動機などを追及するとともに、遺体を司法解剖し、死因の特定を急ぐ。
捜査本部は25日夕、死体遺棄容疑で若林容疑者を送検した。
2006年07月25日火曜日
□洋野の母娘死体遺棄 午前5時、車目撃 [朝日新聞]
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000607270002
洋野の母娘死体遺棄 午前5時、車目撃
2006年07月27日
洋野町種市で会社員上野紀子さん(52)と次女の会社員友紀さん(25)が遺体で発見された事件で、県警久慈署の捜査本部は26日、事件発覚直後の22日から禁止していた現場周辺の集落への立ち入りを解除した。紀子さんに対する死体遺棄容疑で逮捕、送検された青森県八戸市の塗装業若林一行容疑者(29)が、上野さん宅に盗み目的で侵入した経緯はまだ明らかになっていない。
若林容疑者は00年6月から昨年9月末まで、八戸市の塗装工事会社で、塗装職人として働いていた。同社の関係者によると、同容疑者は「トラブルを起こす社員ではなかった」という。
同社は八戸市周辺のほか、県内の久慈市や田野畑村周辺までを営業地域としており、「洋野町でも工事をした可能性はある」としている。
だが、同社が上野さん宅の塗装工事をした実績はないという。付近の住民などによると、上野さん宅は5年前に屋根の塗装工事をしたが町内業者が施工した。
同容疑者と上野さん母娘とのつながりが明らかではないが、母娘の遺体が遺棄された19日には複数の住民が同容疑者のものとみられる車を目撃している。
19日午前5時と午後5時に、水田の見回りをしていた住民が、上野さん宅近くで、水田に通じる道で白い軽トラックを目撃している。この住民は「車は八戸ナンバーで、荷台に塗装の道具があった」という。
別の住民も犬の散歩中の19日午前6時半ごろ、「隠れるように止まっている軽トラックを見た」という。
同日朝に上野さん母娘は勤務先に出社し、夕方、通常通り退社した。
そして、翌20日午前5時には、同じ場所に友紀さんのものとみられる軽自動車があったのを住民が目撃している。
上野さん母娘の出社前に集落に来ていた同容疑者が、どのような行動を取っていたのか。そして、どんな経緯で母娘の遺体の遺棄に至ったのか、県警が捜査を進めている。
□岩手母娘殺害男「下着を盗む」目的の1つ [日刊スポーツ]
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060726-66001.html
岩手母娘殺害男「下着を盗む」目的の1つ
岩手県洋野町の会社員上野紀子さん(52)と二女の友紀さん(25)が殺害されたとみられる事件で、25日、死体遺棄の疑いで逮捕された八戸市の塗装工若林一行容疑者(29)が「下着を盗む」ことが動機の1つだと供述していることが分かった。上野さん宅の裏庭には下着が散乱していた。上野さん宅周辺では以前から八戸ナンバーの不審車が目撃され、母娘が不安がっていたとの情報もあり、捜査本部が関連を調べている。
若林容疑者は捜査本部の調べに淡々と応じ、「盗み目的でやった」と供述する一方で「下着を盗む」ことも、目的の1つだったと述べている。上野さん宅の裏庭には、女性の下着を含む衣類が散乱していたことが確認されている。
若林容疑者は上野さん宅に侵入し、1階の和室で2人を殺害したと供述しているが、上野さん宅の室内は荒らされておらず、1階玄関や窓は施錠されていた。捜査本部は「そのような(盗み目的)供述もあるが、調べ始めたばかりなのでこれから動機は解明していきたい」(小野寺英一岩手県警刑事部長)と話すなど、わいせつ目的など別の動機の可能性も慎重に調べている。
若林容疑者と上野さん母娘に面識があったかどうかも調べを進めているが、近所の住民は以前から、八戸ナンバーの不審な車が上野さん宅から約200メートル先の空き地に止まっているのを目撃していた。上野さん母娘が行方不明になった19日の朝と夕方も同じ車が同じ場所で目撃されており、捜査本部は、住民がメモしていたナンバーから同容疑者の軽トラックを割り出した。上野さんが「若い男が車を家の前に止めて娘を待っている」と周囲に打ち明けたり、友紀さんが「不審者が自宅に侵入した」と話していたという情報もある。上野さん宅と若林容疑者宅は直線距離で約20キロ離れている。
上野さんと友紀さんの遺体はこの日、若林容疑者の供述通り同町の山中で発見され、家族が確認した。大きな外傷はないという。捜査本部は、上野さん母娘の遺体を若林容疑者が軽トラックで運び出したとみて調べるとともに死因の解明を急いでおり、容疑が固まり次第、殺人容疑で再逮捕する方針だ。
近所の話では、上野さんは夫と死別し、長男と長女は独立し別居。友紀さんは地元の県立高校卒業後、盛岡市に住みアルバイトをしていたが、約1カ月前実家に戻り、久慈市の会社で働いていた。8月に結婚を控えていたという。
[2006年7月26日7時26分 紙面から]
□岩手・洋野母娘殺害「家庭用品盗んだ」強盗殺人視野に捜査 [河北新報]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060803-00000001-khk-toh
岩手・洋野母娘殺害「家庭用品盗んだ」強盗殺人視野に捜査
岩手県洋野町種市の会社員上野紀子さん(52)と二女の同友紀さん(25)が殺害された事件で、紀子さんの死体遺棄容疑で逮捕された八戸市沢里、塗装業若林一行容疑者(29)が、2人を殺害して生活品などを盗んだという趣旨の供述をしていることが2日、分かった。久慈署捜査本部は強盗殺人容疑も視野に慎重に調べを進め、容疑が固まり次第、再逮捕する方針。
捜査本部は同日、友紀さんの死体遺棄容疑で若林容疑者を追送検した。
これまでの調べで、若林容疑者は2人を襲ったとみられる7月19日の前日にも上野さん方に侵入。18日は何も取らずに立ち去り、翌19日午後に再び侵入し、家庭用品などを盗んだ。
19日午後5時すぎに帰宅した紀子さんの首を絞めて殺害、次いで帰宅した友紀さんを殺害したとみられているが、侵入後しばらくの間、上野さん宅内に潜伏して犯行の機会をうかがっていた疑いもあり、盗んだ物の特定と詳しい侵入経路などを調べている。
事件発覚当初、若林容疑者は2人の遺体を友紀さんの軽乗用車で運び出し、近くに止めてあった自分の軽トラックに積み替えて山林まで運んだとみられたが、遺棄現場まで紀子さんの乗用車で往復した疑いが強まった。友紀さんの車は盗んだ生活品を持ち出し、軽トラックに積み込むのに使ったとみられている。
若林容疑者は昨年9月に勤務先の会社をやめて独立して以降、仕事が取れず金に困っていたという。営業などで洋野町に土地勘があったとみられるが、なぜ面識のない上野さん方を狙ったのかなど不明な点も多く、犯行の経緯と動機を追及する。
(河北新報) - 8月3日7時2分更新