★阿修羅♪ > 日本の事件20 > 176.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
【社会面】2006年06月27日(火曜日)付
13時間、未明の急転 21歳誘拐・保護
誘拐された大学生池田果菜子さん(21)は、バス停で強引に男に車に押し込まれ、そのまま連れ去られた。男はその粗暴さとは対照的に、拉致直後から頻繁に身代金を要求する電話をかけ続ける執念深さも見せつけた。果菜子さんの母親は、美容形成の医師として有名で、たびたびテレビ番組で取り上げられた資産家。警視庁は夕刻、車を発見し、尾行を開始。捜査員が男らを確保し、まもなく果菜子さんを保護したのは、事件発生から半日以上たった翌27日の未明だった。
●犯人、母に電話14回 「通報したら殺す」
容疑者が、被害者の池田果菜子さんの母親優子さんにかけた電話でのやりとりは次の通り。いずれも果菜子さんの携帯電話から優子さんの携帯電話へかけられた。
1回目 午後0時27分ごろ
果菜子さん「車に無理やり乗せられてしまったの」
男「優子さん、私たちは拉致したのではないんです。私たちは、優子さんの技量次第で決まりますよ。警察に言えば、すぐに殺しますよ」
母「娘を早く自由にして下さい」
男「娘さんは大丈夫です。きれいなアパートを用意して冷蔵庫の中に食料もあるし、私たちは、交渉相手と娘さんに付いている人とは別だから」
2回目 午後0時56分ごろ
男「どうですか」
母「娘を出して下さい」
果菜子さん「もしもし」
母「かなちゃん、どこで乗せられたの」
果菜子さん「バス停のところ」
母「いま、お金用意できるのでは、400万〜500万円くらいです」
男「娘の値段はそんなもんですか」
母「では、いくらですか」
男「3億ですよ」
3回目 午後1時8分ごろ
男「どうですか」
母「娘を自由にして下さい。娘に代わって下さい」
果菜子さん「ママ」
母「かなちゃん大丈夫?」
果菜子さん「うん。大丈夫」
男「どうですか?」
母「銀行の人と交渉しています」
4回目 午後1時22分
男「どうですか?」
母「銀行は、1億円なら水曜日の10時に用意できるといっています」
男「そう」
母「なるべく早く用意できるよう努力します」
男「こちらから、電話します」
5回目 午後2時52分ころ
男「お金はどうですか」
母「1億円だったら、水曜日に用意できる」
不明「どうなった」
男「また電話する」
6回目 午後4時20分ころ
「今、不明者と別行動している。30分後に電話する」
7回目 午後4時45分ころ
不明「17時30分ころに電話する」
母「娘は大丈夫ですか」
男「大丈夫。別の場所にいる」
母「娘の声をきかせて」
男「大丈夫」
8回目 午後5時35分ころ
母「お金はもう少し、時間がかかる」
男「時間がかかってもいいですよ」
母「かなちゃんの声を聞かせて欲しい」
男「大丈夫です」
母「かなちゃんの声を聞かせてほしい。どこにいるのか」
男「心配しないで。お金が手に入ったら、かなちゃんは解放する」
母「声を聞かせてください」
男「お金をもらえば、解放する。約束する。約束を守れば、これからも約束を守る」
母「トイレは大丈夫。怖がってないか。声を聞かせてください」
男「約束を守ってくれたら、そのまま帰します。今は、別の場所にいるから無理。7時40分ころに電話します」
9回目 午後7時ころ
母「何してます」
男「大丈夫、明日でも良いから」
母「かなちゃん、ちょっと待ってください」
男「ちょっと待ってください。チェンジ、ちょっと待って。電話1回しゃべって見てください」
母「かなちゃん、聞こえないです。かなちゃん大丈夫?」
果菜子さん「大丈夫だよ」
母「ご飯食べている」
果菜子さん「ご飯食べてないけど」
母「もしもし、何してるの」
果菜子さん「もしもし」
母「縛られてない? 1人?」
果菜子さん「ううん」
母「何人?」
果菜子さん「2人、おうちに帰れる?」
母「家の中? 普通の家? どこ?」
果菜子さん「マンション1階」
母「大丈夫?」
果菜子さん「おうちに帰れるの?」
母「時間はかかるけれど帰れるから。大丈夫?」
果菜子さん「何も飲んでいないけど大丈夫」
母「早く帰りたいよね」
10回目 午後8時16分
母「かなちゃんは?」
男「今、食事している」
母「声は聞けませんか」
男「後でします」
以下不詳
11回目 午後9時7分
男「大丈夫ですか?」
母「今頑張ってやってるから」
母「かなちゃんの声を聞かせてくれますか」
男「バラバラになって行動している」
以下不詳
12回目 午後10時1分
男「どうなってます」
母「もう少し待ってください」
男「23時にまた電話する」
以下不詳
13回目 午後11時5分ごろ
母「3千万円を準備できそう」
母「もう1回かなちゃんと話をしたい」
男「今寝てると思う」
果菜子さん「もしもし」
母「もしもし、かなちゃん」
以下不詳
14回目 午後11時10分ごろ
男「いくらなら大丈夫」
母「3千です」
男「明日午前10時に電話する」
以下不詳
http://www.asahi.com/paper/national.html