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□「悪魔の詩」翻訳者・五十嵐一筑波大助教授惨殺から15年 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2100320/detail
「悪魔の詩」翻訳者・五十嵐一筑波大助教授惨殺から15年
91年7月、筑波大助教授の五十嵐一さん(当時44)が、大学構内で殺害された。五十嵐さんはイスラム教を侮辱した内容だと物議をかもしたイギリスの小説「悪魔の詩」の翻訳者だったため、外国人の犯行説が出たものの、事件発生が深夜で目撃者もおらず捜査は進まなかった。それから15年。来月11日午前0時で「時効」を迎える。
「もう15年かという思いですね……」
遺体の第1発見者で、五十嵐助教授とは大学の同僚だった元最高検検事の土本武司さん(現在は筑波大学名誉教授、白鴎大学法科大学院教授)が事件をこう振り返る。
「12日午前8時10分、大学に行き、エレベーターの扉が開いたら五十嵐さんが血まみれで倒れていました。血液がこげ茶色で凝固状態だったから死んでいることはすぐにわかりました。消防に連絡して、所轄のつくば中央署に電話したら“お早うございます、プロフェッサー”なんて悠長なことを言っているから“おい、仕事だぞ”と言った覚えがあります」
土本さんは検事時代から数多くの変死体を検視してきたが、五十嵐助教授の遺体は異様に映ったという。
「五十嵐さんは小太りで胸板が厚かったのですが、遺体には両刃の刃物で正面から背中に突き出る傷が数カ所あった。しかもその後、倒れこんだ五十嵐さんの首を落とさんばかりに切り裂いている。直接の死因は頸部損傷による出血多量でしたが、確実に絶命させるという強い意志が感じられましたね」
ところで、最近になって五十嵐さんの遺族に、犯人の特定に結びつく重要な情報が寄せられている。
米シンクタンク研究員で中東情報の権威ケネス・ポラック氏の著作の中に「『悪魔の詩』の日本語翻訳者はイスラム革命防衛隊に暗殺された」という記述があることが判明したのだ。
現在も捜査本部がある茨城県警では「まだコメントできる段階ではない」(広報担当者)というが、犯人が国外逃亡していれば時効が停止するから、遺族も警察に期待を寄せている。
土本さんもこう言う。
「国立大学でアカデミックな仕事をしていた罪のない人物が殺されるなんて言語道断。警察は犯人が海外にいたとしてもあきらめないことです。事件を風化させてはいけません」
【2006年6月16日掲載】
2006年06月19日10時00分