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□畠山容疑者 創作?供述に疑問も よどみない話/冷静すぎる行動 [産経新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060611-00000008-san-soci
畠山容疑者 創作?供述に疑問も よどみない話/冷静すぎる行動
秋田県藤里町の町立藤里小学校1年、米山豪憲(ごうけん)君(7)殺害事件で、堰(せき)を切ったようにリアルな殺害状況を話し始めた畠山鈴香容疑者(33)の供述内容をめぐり、「創作があるんじゃないか」との疑問が能代署捜査本部でくすぶっている。「畠山容疑者が見せているのは真理の一部だ」とみる捜査員も多く、物証との矛盾はないか慎重に捜査を進める。
≪決意の時≫
「やりました」
8日午後、秋田県警能代署取調室。「豪憲君の冥福を祈るならきちっと話したほうがいい」と、いつものように語りかける取調官に対し、それまでかたくなに「帰ったら遺体があった」と答え続けていた畠山容疑者から、とうとう、その一言が漏れた。
ぽつりぽつりと殺害状況を語り、その後は大声で泣きながら「すべて」を話した。「うそをつき続けるのに耐えられなくなった」(畠山容疑者)
「人はうそをつくと鬼のような顔になる。それが消えていた」。午前中に弁護人接見を終えた畠山容疑者の表情を見た捜査員は「今日は落ちるかも」という予感があったという。
≪涙の意味≫
しかし、畠山容疑者が詳細な供述をするにつれ、捜査本部からは疑問の声が漏れてきた。
特に注目されているのが、供述があまりにもよどみなく話されている点だ。「弁護士にも警察にも全く同じ内容を話している。少しはブレるはずなのに。まるで準備して暗記したようだ」。捜査幹部の一人は首をひねる。「自白前も泣きながら『やっていない』と言っていた。涙の自白といっても全部は信用できない」
軍手をはめて首を絞めたり、凶器の帯ひもや軍手を隠すなど「衝動的」とするには冷静すぎる行動に「計画性」を読み取る捜査関係者も少なくない。軍手についても、畠山容疑者は「偶然雪かき用のものがあった」と話しているが、近くに住む主婦(45)は「このあたりは水がすぐ染みる軍手を使って雪かきなんてしない。そもそも畠山容疑者が雪かきする姿はみたことがない」と疑問を呈した。捜査員の一人は「事前に準備していたのではないか」と指摘する。
≪宝の山≫
「自白前は、われわれにも本当のことを話していなかった。遺体遺棄時間や経路はさらに精査する必要がある」。会見した畠山容疑者の弁護士も、こう注意を付け加えた供述内容は、どこまで信用できるのか。
今後の捜査で鍵となってくるのが、自宅や実家など、関係先で押収された証拠品の品々だ。逮捕前、「被害者保護」の名目で張り付いた警察車両や、それを取材するマスコミに囲まれていた畠山容疑者は、殺害に使用したひもや軍手を処分できず、遺体遺棄に使った車の中に残していた。遺体を包んでいたシートなども押収されている。殺害につながる物証は多い。
「彼女のストーリーは出たが、慎重に裏を取る必要がある」。捜査本部は、押収品を詳しく分析しながら、畠山容疑者の供述の真偽を見極めていく方針だ。(西山典男)
(産経新聞) - 6月11日3時6分更新