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発注自治体広がる動揺
シンドラー製エレベーター
東京都港区住宅公社が管理する高層マンション「シティハイツ竹芝」で男子高校生が死亡したエレベーター事故に絡み、事故機を製造した「シンドラーエレベータ」(江東区)に製品を発注した自治体などに、動揺が広がっている。事故原因が解明されないまま同社製品を設置することに疑問の声があるためで、「安心できる状況でないと、工事に入ってもらえない」と頭を痛めている。
世田谷区では二〇〇八年二月完成予定の区立給田小学校(児童数約七百四十)に、シンドラー社製エレベーター一基(十三人乗り)の設置を予定している。区は事故後の今月七日、「安全性などに問題はないのか」と同社に電話で説明を求めた。しかし同社は「死亡事故などの対応で手が離せない」と、具体的な回答をしていないという。
この設置工事についての指名競争入札は五月十二日にあり、同社は参加十四社の中で最も安い千二百六十万円で落札。予定では来年、設置工事に取りかかることになっていた。同区教育総務課は「事故について報道以上の情報がなく、このままシンドラー社との契約を継続するかどうか決めかねている。工期が決まっているので、時間的余裕はそんなにはない」と話している。
「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」(ハートビル法)の施行により、教育現場でも近年、地域のお年寄りや足の不自由な児童が利用しやすいようにと、エレベーター設置が進んでいる。
一方、北区の都市再生機構赤羽台団地。現在建設中の高層棟二棟にシンドラー社製エレベーター計五基の設置が進む。今年九月完成予定で、エレベーターの取り付けは完了しているという。
同機構の東日本支社総務課は「設置したのは、事故機とは別機種と聞いている。建物全体が完成して引き渡しを受ける時点で、入念にチェックして確認し、不具合があれば直してもらうしかない」と気をもんでいる。
■保守点検の不備を示唆 シンドラー本部
【ジュネーブ=共同】東京都港区のエレベーター事故で、スイスのシンドラー・グループ本部は八日、同エレベーターが「一年以上、シンドラーの保守点検を受けていなかった」との声明を発表し、保守点検の不備が事故原因とみる姿勢を示した。さらに「これまで設計に起因する死亡事故の記録はない」とし、設計や構造に問題はなかったとの見解を強調した。
三日の事故発生後、スイスの本部による正式な声明発表は初めて。
事故については「深く遺憾」と、死亡した高校二年の市川大輔さんに弔意を表し、事故原因を究明するため「当局への全面協力」も表明した。しかし、日本の国土交通省幹部が製造元のシンドラーエレベータ社の対応を批判したことについては言及していない。
声明は「エレベーター業界での死亡事故は不適切な保守点検か、閉じ込められた乗客による危険な行為が主因」と指摘。「事故機は最新機種で、世界中で使用されている」とした。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060609/eve_____sya_____003.shtml