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□旧東京三菱銀の詐取元支店長代理“転落のワケ” [夕刊フジ]
http://news.www.infoseek.co.jp/fuji/story.html?q=15fuji320060515003&cat=7
旧東京三菱銀の詐取元支店長代理“転落のワケ” (夕刊フジ)
旧東京三菱銀行の元支店長代理(43)が、4000万円を詐取し、逮捕された。超“勝ち組”企業で、30代後半にして支店長代理。メガバンクの内情も複雑なようだが、順風満帆の人生を歩んでいるかに見えた男がなぜ、不正に走ったのか。
「毎朝8時ごろ作業服で出勤していた。背が低くパッとしない感じ。えっ、銀行員だったんですか」。近隣に住む男性(74)は驚く。
警視庁捜査2課は先週、電子計算機使用詐欺の疑いで元旧東京三菱銀行員(43)=神奈川県相模原市=を逮捕した。不正に手を染めたのは、同行田町支店=東京都港区=の支店長代理として、ATMの管理を任されていた平成14年春のことだった。
ATMを総合管理する同行のホストコンピューターなどを操作。無断で開設した妻の両親名義の口座に入金があったとする虚偽の入金記録を作成し、計4000万円を詐取した。13年秋から14年春にかけても2000万円着服、「お金は消費者金融への返済や女へのプレゼントにあてたほか、着服金の補填(ほてん)にも使っていました」(警視庁捜査員)。
入行時から出身大学などでキャリアとノンキャリに分かれ、数年目にはエリート選抜が始まる銀行業界。30代後半で都内の支店長代理という川本容疑者は、はた目にはまずまずの出世街道を歩んでいたようにも思える。
「東京三菱は、キャリアは本部、支店回りはノンキャリとの傾向がある。また、13年ごろは景気が底で、同行はいちはやく不良債権の抜本処理に乗り出し、この頃が行員にとってはいちばん厳しかったはず。都内の支店長代理なら、不良債権処理にもあたっていたのだろう」と、推測するのは、ある経済ジャーナリスト。
業界はもちろん、日本企業としても“エリート中のエリート”の旧東京三菱銀行。だが、派遣社員の10億円横領事件が発覚したほか、一昨年も千葉県柏支店で50歳行員が顧客の口座から1100万円を詐取する事件が発生。メガでは給料が安いというみずほ銀行とともに、着服事件が目につく。
「官僚的で、上司が帰るまで退社できないなど職場の雰囲気が厳しい。2度の合併でも相手行出身者がその体質についてゆけず、退社する例もあ多発した」(同)。また、「同行の事務システムは手作業が多く、不正がしやすかったのでは」(ある銀行関係者)との指摘もある。
悪事は、容疑者が別の都内支店に転勤後ATMを点検した際に発覚。懲戒解雇された。
折しも都銀は不良債権問題を乗り越え過去最高益を記録。三菱は、そのトップを走る。現在の住所には、年末ごろに転居してきたらしい。「20歳前後の娘と、高校生の息子がいた。家はいつもカーテンも閉めっきりで、あいさつもしない。奥さん? いるのかなあ」と、近所の男性。
インターホンを押すと、妻という女性が出た。「すみません。勘弁してください」。わずかに震える声。その心中は察して余りあるが…。
[ 2006年5月15日12時5分 ]