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(回答先: おとり捜査の危険性を検証する 投稿者 てんさい(い) 日時 2006 年 3 月 10 日 01:24:54)
捜査当局への手紙で私がおとり捜査を指摘したあと、X刑事はもはや二度と私の目の前に姿をあらわさなくなりました。すべてがばれて、さすがに恥ずかしくなったのでしょう。私も、父の死や自分自身の病気で大変だったりで、それ以上彼のことを追及する気持ちにはなれませんでした。追求してもしょせん無駄だという無力感もありました。刑事たちとの係わりはここでしばらく途絶えました。
ただ翌年夏に、妊婦殺人捜査の責任者である貞池捜査主任と、中川警察の野見山刑事一課長が、ふたり、雁首そろえて、わたくし宅の玄関先に現れる機会がありました。責任者がお出ましになったちょうど良い機会だからと、私は彼らに、おとり捜査の事実について、せめてひとこと、オフレコでいいから謝罪することはできないのか、と詰問しました。
けれども彼らは、「派出所員は、別の事件に出ていたり、交通事情で遅れることもある」と釈明する一点ばりでした。
頬かむりを決め込み、決して謝ろうなどしようとはしません。
外部に対して知らぬ存ぜぬを押し通すだけでなく、内部的にも、おとり捜査を実際に指揮したX刑事が、なんらかの処分を受けたなどという話は、いっさい聞かないのです。
それもそのはずでしょう。頭のいいX刑事が、わざわざ自分の職を賭してまで、おとり捜査に踏み切るわけはありません。警察内部に、少し警官の出動を遅らすくらいのことは、大目に見てもらえる土壌があるからこそ、X刑事はなんの恐れ気もなく、おとり捜査に手を染めたのです。実際におとり捜査を指揮したのはX刑事ですが、それを危険な手法として彼に異議をとなえたものは警察内部に誰もいなかった。唯々諾々と彼の指揮に従ったという点において、他の刑事たちもみな「未必の故意」の共同正犯なのです。