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【videonews.com 】丸激トーク・オン・ディマンド第254回[2006年2月11日収録]
タイトル:耐震偽装の深層 安全な建物とは何なのか
ゲスト:多田英之氏(日本免震研究センター代表、一級建築士))
耐震強度偽装問題は、ここにきて姉歯建築士が構造計算をした建物以外にも偽装が
及んでいた可能性が取り沙汰され、問題は更に広がる様相を呈している。地震国の日
本にとって耐震偽装問題は、住まいの安全性の根本を揺るがる問題だけに、その深刻
さはとどまるところを知らない。
しかし、一級建築士として50年以上の経験を誇る多田氏は、そもそも建物の地震
に対する強度を耐震強度という画一的な尺度で測ること自体に無理があったと主張す
る。地震が建物に与える影響は複雑であり、また、そのようないい加減な基準に正当
性を与えている建築基準法そのものに問題があると言うのだ。
建物の真の耐震性などというものは、実際に地震が起きてみなければ分からない性
格を多分に含んでいる。にもかかわらず行政は、建築基準法に基づく全国一律な基準
を課すことで、その権限を膨張させてきた。今回の偽装問題は、耐震強度という概念
の限界を露呈すると同時に、行政にそれを担保する基本的な能力が欠けていることを
明らかにしたと、多田氏は指摘する。
しかし、もしそうだとすると建物の安全性はどのように担保されるべきものなの
か。我々はどうすれば安全な家を見分けることができるのか。耐震に代わる基準は無
いのか。日本きっての免震の権威でもある多田氏とともに、耐震偽装問題の本質につ
いて考えた。
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