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「童話」
あるOLが、昼休みにお弁当を食べる公園には背中合わせのベンチがあります。
向こう側のベンチは、前が窓の無いビルの壁でした。
行くと、いつも先客が2人いて、向こう向きのベンチは満席でした…。
そちらもOLの2人づれでした…。制服ですが、どこの会社なのか、公園でしか見かけないものでした。
どんな人なのか顔は分からないものの、いつも楽しそうに、ひそひそ話をしていました。
それを背にして、食べながら聞いていると、あまりに楽しそうで、イマイチ社風になじめないそのOLは、
本当は話に参加したいくらいでした。
それでも早く受付にもどらなければならないので席を立つと、彼女たちはいつも、まだ喋りつづけていたのです。
うらやましいなあと思いながら、入社3ヶ月が過ぎ、ようやくあることに気づきました。
変だとは思っていたのです、でもまさか右手と左手が会話していると、誰が想像できたでしょうか。
そうです、向かって手前のOLの、右手と左手が毎日ベンチで会話していたのです!
もう一人は? もう一人は昼休みが終わってもベンチでひと眠りする、ということがわかりました。
そしてずっと寝ているなあ、と思ったのは最近のことです。
死んでいると気づいたのが今日です。
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(ついさっきミイラだったと知らされました)
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“業者出入り管理OL、昼板みのサイ子”より…
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